七話 ページ8
『でも…具体的に姫って何したらいいんですか?』
ななもり「うーん…不定期だけど、血を食べさせてもらうよ?」
ゾワッ…
またあの痛い思いをしなくちゃいけないの?
ななもり「怖いよね。でも、君が生きるにはそれは最低条件だ。痛くないように極力手加減する。」
ジェル「それでも加減できひん時が多いけどな。」
『え。』
ななもり「ジェルくん!!」
私の肩に穴が沢山空いてしまいそうだ。
元々貧血もすごいと言うのに…6人に与える分があるだろうか。
さとみ「姫の血は特別。他の人間とは格が違う。だから吸血鬼達に狙われ続けるよ。」
『そんな…』
デメリットばかりでは?
そんなの死んだ方が…
いや、死にたくはない。生きていればきっと…大丈夫って…
るぅと「とりあえず、数日はこの部屋で休んでこの世界の空気に体を慣らしてください。」
莉犬「それまでは俺たちが毎日ここに来てあげるよ!」
莉犬くんはとても明るくて人懐っこくて
一番隣に居やすい気がする。
ころん「僕もう1回血が飲みたーい!」
るぅと「ダメです!まだ貧血状態ですから!」
ころんくんは気をつけておこう。血を無駄に吸われてしまいそうで怖いから。
るぅと「ころちゃんが飲もうとしたら僕の名前を叫んでくださいね。」
『は、はい。』
ころん「それじゃあ練習しないとね。」
ころんくんは私の髪を束ねてひと握りにして首を露にした。
ころん「いただきまーす。」
大きく口を開ける。
怖い…るぅとくんの名前を呼ばないと…でも…
怖くて声が出ない…
ころん「早くしないと食べちゃうよ?」
耳元でころんくんの声がくすぐる。
『る、るぅとくん…助けてください…』
るぅと「はいよく出来ました。ころちゃん終わりですよ。」
ふぅとため息を付く。
さとみ「おっともう朝になり始めた。」
ななもり「そろそろ休もうか。おやすみA。」
『は、はい。おやすみなさい。』
皆が出てきたあと、さっきの記憶がフラッシュバックした。
不覚だな。
ドキッとしてしまった。
熱い耳を隠すように質ベットに潜り込んだ。
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作者名:ひかり | 作成日時:2021年1月24日 15時