魔法のような儚い君

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Aside

ほんのり香る心地よい匂いで目が覚める。



ころん「あ、起きた？」

ガバッ！！

『ご、ごめんなさい！』

ころんの膝を借りて寝てしまっていた。

ころん「いいよ、疲れてたんでしょ？」

優しい笑顔で私を癒す。

外はもう薄暗かった。


フワッ…


『え。』


ころん「ほら、皆もう先に帰ってるよ。」


ころんに抱き上げられ光に包まれる。


『ころんくんも瞬間移動使えるんですか？』



ころん「僕もS級だよ？そんな初歩的な魔法くらい使えるもんね！」


光が静まった時、私たちは寮の玄関にいた。



ころん「ただいまー！あ、そうだ、A。」


『はい？』


ころん「旧校舎にある古い図書館には入ったら駄目だよ？」


『え？何でですか？』


ころん「あそこには魔力を人から奪い去って悪用する怨霊がいるんだって。」


ころん「封印はしてるんだけど…はいったらどうしようも出来ないからねえ。」



『それフラグ立ってません？』


ころん「もしフラグたったら助けに行くよ。」



あくびをしながら立ち去っていくころん。

リビングからはみんなの笑い声が聞こえる。



何かを隠してる？


寂しそうなころんの背中を眺める事しかできなかった。

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