Realize.[ky]※るも姫様リク ページ10
Puzzle.[ky]のアフターストーリーです
まずは↑からご覧頂ければと思います
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「なんなの！もう！｣
火照る頬をじわりと汗をかいた手で抑えながら、階段を急ぎ足で降りていく。
何も考えたくなくて、この熱を冷ましたくて。
「おーい、走ると危ないぞー」
「あっごめんなさい…｣
運悪く先生に見つかって、走るのをやめた。
変な汗が止まらない。
“全部可愛いよ”
止まれば、考えてしまう。
いつも、いつもいつもからかってくるキヨさんの事を。
ずっとニコニコしてて、何が目的なのか、何を考えているのかわからなかった。
｢…私が可愛いわけ、ないじゃん｣
あんな真剣な目で、あんな真剣な声で何を言うの。
あなたのせいで私の中で、何かが変わっていく。
「あ、傘…｣
慌てて教室から飛び出したせいで、傘を持ってくるのを忘れてしまったようだ。
「駅前のパフェ楽しみだねー｣
「ね！何食べようかなあ｣
キラキラした可愛い女子高生が横を通りすぎる。
そういえば、キヨさんもパフェ誘ってくれてたっけ…
「まだいるかな…じゃなくて！｣
私は傘取りに帰るだけ、こんな雨の中帰れないもの。決して彼に会いに行くわけじゃない。
そう自分に言い聞かせて、教室へ向かう。
「ふぅ…」
今までこんなに緊張することはあっただろうか。
深呼吸をして、教室のドアに手をかける。
と、同時に私の傘を持ったキヨさんが出てきた。
「…び、びった、今からAに、傘渡しにいこうと…｣
「あ、ありがとうございます…」
「…おう」
さっきまでのキヨさんとは別人のような…
目も微妙に合わないし、何より笑わない。
「…怒ってますか」
「え？」
「何回もお誘いを断るから…」
「違う！怒ってない！ただ…」
「ただ？｣
彼は必死に何かを喋ろうとしていたが、上手く考えがまとまらないのか顔を手で覆ってしまった。
心なしか、髪に隠れた耳が赤く見える。
「俺、きっかけがないと好きな人に話しかけるの緊張するからいつもイメトレみたいなのしてて…だからいきなりAが目の前にくるとか…ずりぃ…｣
「え…いま…なんて｣
彼は顔を覆っていた手を離し、私の袖をキュッと握った。
「なあ、A｣
ああ、言わないで。
その真剣な目で、その真剣な声で。
言ってしまったらこの気持ちが
「好きだよ。俺じゃだめ？」
もう誤魔化せなくなるから。
終わり
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シノノメ。(プロフ) - るも姫さん» リクエストありがとうございました！2人はきっと上手くいくでしょう！！ (2023年4月14日 23時) (
レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
るも姫(プロフ) - ありがとうございます最高です！！これからの2人のストーリーが気になるところですね…… (2023年4月14日 23時) (レス) id: d0570e1629 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - るも姫さん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！承知致しました！書いてみます！！ (2023年3月12日 2時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
るも姫(プロフ) - いつも楽しみに待ってます！わがままだとは思うんですけどあのパフェの話のアナザーストーリーとかあったら見てみたいです← (2023年3月9日 15時) (レス) @page6 id: d0570e1629 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - あいりすさん» 喜んでいただけたなら何よりですぅぅぅぅᕦ( ᐙ )ᕤﾔｯﾀﾈ (2023年2月6日 18時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シノノメ。 | 作成日時：2022年12月25日 2時
