10話 ページ10
勢いよく森の中を駆けていると、レトルトの頬を何か刃物のようなものが掠めた。
ツーっと垂れた液体を拭うと手には血がついていて、レトルトは悲鳴をあげた。
「えぇえぇ！？いったい！！痛い痛い！｣
「うわレトさん顔面切ってる！！」
「枝はちゃんと避けなきゃ〜」
「違う違う！前からもなんか来て…｣
レトルトが言い終わる前に3人の頭上を何かが通り抜けた。動きの速い何かがモンスターの体を切り刻んでいく。耳を劈くような悲鳴をあげながら、あっさりと倒されたモンスターの衝撃で辺りは砂埃で覆われる。
牛沢とレトルトは腰を抜かし呆然としていて、キヨは何かカッコイイのがきた！と言ってはしゃいでいる。
「お前らなら倒せんだろ〜、何やってんだ｣
砂埃から出てきたのはガッチマンだった。
牛沢たちの銃声と狼煙作戦はしっかりとガッチマンにも伝わっていた。
牛沢は歓喜し、レトルトは頬を切ったと激怒、キヨは素直にガッチマンの実力を賞賛している。
なんら変わりない3人を見て1人でも生きていけそうなガッチマンもどこか嬉しそうだ。
「ガッチさぁん！会えてよかったー！」
「助けてくれたのは有難いけど、痛いんだからね！」
「ガッチさんガッチさん！レベルいくつになったの！忍者！？かっこいいね！！」
「落ち着け落ち着け！あ、Aとも会えたから…ってあれ？Aどこいった？｣
いつの間にかガッチマンの背中にくっついていたはずのAがいない。辺りを見渡しても名前を呼んでも返事はない。
「ああ！？どうしよう！？A俺のスピードについてこれなくて吹っ飛んだかもしれん！｣
「ガッチさんと行動してたならAも強いんじゃないの？｣
「いやぁ、それがさー…」
ガッチマンは3人にAについて話した。
話を聞いた3人の顔はみるみる青ざめていく。
「やばいじゃん！早く見つけなきゃ！」
「レトルト氏の魔法がありゃ見つけれるでしょ｣
「あ、俺炎しか使えないんで。すんません」
「この役立たずが」
「うっしー俺に助けられた恩忘れてない？｣
「はぁ…せっかく見つけたのに…｣
ここのボスはガッチマンが倒したので、これ以上強いモンスターは出ない。
そんな事は知らない4人は急いでガッチマンの来た道を戻っていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リヨ(プロフ) - はい！応援してます！ (2022年11月21日 15時) (
レス) id: 8ff8e8fe30 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - リヨさん» ありがとうございます！ほぼ全滅です……笑頑張ります！ (2022年11月21日 15時) (レス) id: 013d671d7d (このIDを非表示/違反報告)
リヨ(プロフ) - お大事になさってください！逆に小指が折れなくて良かったですね… (2022年11月21日 15時) (レス) @page16 id: 8ff8e8fe30 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ういろさん» こちらの作品にまでコメントありがとうございます！頑張ります(๑˃̵ᴗ˂̵)و ﾖｼ! (2022年9月28日 0時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
ういろ(プロフ) - これからどうなるのか楽しみです！！ (2022年9月27日 21時) (レス) @page11 id: a8c88cc666 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シノノメ。 | 作成日時：2022年9月7日 19時
