89射*好きだ ページ43
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貴女side
前祭りが終わってお客さんは次々と帰っていく。
湊たちも解散して帰った。
しんと静かになった神社。
箒ではいていると、今日のことを思い返す。
今日、静弥がいなかったけど…まだ体調が悪いのかな…
「__君にはわからないだろうし、何も知らないだろ」
「君には関係ない」
男の子って、よくわからない…
けど、あの時の静弥は湊のことでも悩んでいたのだろうか…
あの雨が降る前、静弥は湊のことばかり、考えているような気がした。
貴「はあ…やっぱりわからない」
?「何がだい?」
貴「Σ きゃあ!?」
バッと振り返れば、藤原くんがいた。
貴「ふ、藤原くん…ぁ、あれ?桐先の人達と帰ったんじゃ…?」
愁「そうだったんだけど、用事を思い出して残ったんだ…今日は忙しかったのに、千と万が騒がしくしてすまない」
貴「あ、ああ…いいよ、結局争い事とか出なかったし、大したことじゃないよ。
でも用事って?お札なら残念ながらもうなくて…」
愁「いや、そうじゃない」
あれ?じゃあ何だろう…と思いきや、藤原くんはまっすぐ私を見つめた。
愁「キミに言いたいことがあって来たんだ。
今伝えないと、遅い気がするし、伝える機会が少なくなるかもしれないから…」
伝える…?
藤原くんの目は真剣な目だ。
愁「俺はAのことが好きだ」
貴「!?///」
ぇ…す、き?
貴「ぇと、それは…友達としてじゃなくて…?」
愁「もちろん好意」
です、よね…?
貴「えっと…」
愁「急にすまない。でも返事は今しなくていい。
県大会本戦が終わったら返事をくれないか?」
本戦が終わった後…
それまでに、返事を考えて、返さなきゃいけない。
貴「ゎ…わかった///」
愁「ありがとう。それじゃ……ああ、そうだ、
Aの神楽舞、綺麗だったよ」
貴「ああ、あああありがとうございます…!?」
「あ」言い過ぎた!!
愁「次の大会で会おう。…じゃあね」
藤原くんの背中を見送って、私はしばらくその場で放心状態。
カランと箒が地面に落ち、兄さんが声をかけるまで私は藤原くんが去った後を見つめたままだった。
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黒なっち(プロフ) - うさぎ。さん» あ…本当っすね…やだお恥ずかしい\(//∇//)\ありがとうございます!!!直してきまーす (2023年2月26日 15時) (レス) id: da9851d8b5 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ。(プロフ) - 作品とても素敵です!!夢主ちゃん可愛くて大好きです!!そこで、一つ気になったのですが、65射で「気よう」と何度も出てくるのですが、恐らく「気負う(きおう)」かと思われます。突然の指摘すみません。これからもずっと読ませていただきます!!! (2023年2月26日 14時) (レス) @page19 id: 3584ffefb8 (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - マイさん» 何ヶ月も更新してなくて本当に申し訳ないです。そしてありがとうございます!! (2019年12月1日 11時) (レス) id: 29eca2b325 (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - この前初めから見直させていただきましたがやはり面白くて素晴らしいと思います!今日のツルネを見た後更新されているのに気付き大興奮です。更新楽しみにしてます!長文失礼いたしました。 (2019年12月1日 4時) (レス) id: 4011e0822b (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - 何でも屋さん» 好み!?ありがとうございます!!! (2019年5月16日 13時) (レス) id: 29eca2b325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒なっち | 作成日時:2019年4月14日 2時