90射*僕はあなたが嫌いです! ページ44
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貴女side
貴「あ…」
静「あ…」
朝、教室に行けば静弥と鉢合わせる。
静「……ぇと」
貴「おはよう」
静「えっ」
貴「体調はもういいの?」
静「ああ、うん…」
貴「そか。じゃあ今日は部活に出られるんだねっ」
静「うん。……あのさ」
珍しく静弥は気まずそうにしていた。
でもちゃんと、私の眼を真剣に見た。
静「この間、ごめん。Aは心配していてくれたのに、僕は…キミに冷たい事を言ってしまった」
貴「ああ…あのことか」
静弥、気にしていたんだ。
貴「いいんだよ。別に怒ってないし…
でも嬉しいな」
静「嬉しい?」
貴「静弥はちゃんと私の眼を見て謝ってくれた…
それに静弥、たぶん初めて私の名前を「私の前」で呼んでくれた」
静「……それが嬉しいの?」
貴「うんっ。だからもう、静弥は気にしなくていいんだよ」
それに今の静弥はどこか違う雰囲気をしていた。
スッキリしたような。
静「僕、Aの名前ちゃんと呼んでたよ」
貴「え〜それ男子達の前じゃない?」
湊「…何の話してるんだ?」
貴「なーいしょ!」
湊「はあ…?」
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滝「おーすっ」
「「「こんちわーっ」」」
部活の時間。
兄さんは静弥の姿を見つけると、この間の話をした。
滝「もういいのか?」
静「おかげ様で」
滝「…この間はすまなかった。その…変なこと聞いて」
静「!」
二人のやりとりを眺めていると、静弥は爽やかな笑顔を見せた。
静「弓道が好きかどうか僕はまだよくわかりません。
ただ滝川さん、僕は貴方が嫌いです!」
滝「!」
「「「え…!?」」」
貴「ぷっ…くくっ」
それは本当に心の底からの嫌いではないことはわかっていた。
兄さんは複雑な表情を見せるが、すぐに苦笑いをした。もう大丈夫なようだ。
格練習につく。
いつも通りの練習。
チラッと静弥の射を見ると、彼は目の前の的に向き合う。
_____カァン
静弥の弦音が弓道場に響いた。
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黒なっち(プロフ) - うさぎ。さん» あ…本当っすね…やだお恥ずかしい\(//∇//)\ありがとうございます!!!直してきまーす (2023年2月26日 15時) (レス) id: da9851d8b5 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ。(プロフ) - 作品とても素敵です!!夢主ちゃん可愛くて大好きです!!そこで、一つ気になったのですが、65射で「気よう」と何度も出てくるのですが、恐らく「気負う(きおう)」かと思われます。突然の指摘すみません。これからもずっと読ませていただきます!!! (2023年2月26日 14時) (レス) @page19 id: 3584ffefb8 (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - マイさん» 何ヶ月も更新してなくて本当に申し訳ないです。そしてありがとうございます!! (2019年12月1日 11時) (レス) id: 29eca2b325 (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - この前初めから見直させていただきましたがやはり面白くて素晴らしいと思います!今日のツルネを見た後更新されているのに気付き大興奮です。更新楽しみにしてます!長文失礼いたしました。 (2019年12月1日 4時) (レス) id: 4011e0822b (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - 何でも屋さん» 好み!?ありがとうございます!!! (2019年5月16日 13時) (レス) id: 29eca2b325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒なっち | 作成日時:2019年4月14日 2時