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『好意を伝えることしかないのではないだろうか!』
その通りすぎるんだよなぁ。
女嫌いの小芭内にはどんな恋愛テクニックも高等な色仕掛けも通用しない。少なくとも、私相手では。
っていうか、女嫌いってことは総括して私も嫌いじゃん!!
あ、でも女として見られてないから大丈夫か。
あれ?でも私って小芭内と致しちゃったんじゃなかったっけ?
つまり、女としては一応見られてる。
つまりつまり、結局私の事嫌いじゃん!?!?
何度考えても嫌われていることに完結してしまうのが心底嫌になる。俺は嫌われてないのマインド、鋼のメンタルが私にもあればなぁ。
でもね、好きって言わなきゃきっとスタートラインにすら立てないんだと思うの。
このままじゃ、私は小芭内の視界に映るその他大勢の中に埋もれてしまう。
「あのー…あの、」
仕事帰り、いつもは電車なのに、わざとバスに乗ってまで小芭内を呼び止めた。
車内から人がわらわらと降りてくるのを傍らに、彼のジャケットの袖を掴んで呼び止めると、「何の用だ」と頭の上から降ってくる。
顔もあげられないまま、ただ小芭内の手首を見つめていた。
言え、言え私!
ばくばくとうるさい心臓。お願いだから今だけは黙ってくれ。
意を決して口を開いて、その音を舌で打った。
「……好き、かも、しれないです」
あ〜〜ばか!好きかもしれないじゃなくて確実に好きだろ!濁して誤魔化すとか中学生かよ!!
そう思って口を開いたけれど、小芭内の方がコンマ数秒早かった。
「そうか、ならお前にやろう」
「……ん?」
何を?
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和加 - 声出して笑ってしまうんですが。面白すぎです笑 (2021年2月3日 6時) (レス) id: 263e001d98 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 完結お疲れ様です。面白かったです!! (2020年12月25日 15時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
モブちゃん - キャァァァァァァ!キュンキュンするわ!伊黒さん、お幸せに! (2020年12月25日 7時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
みゆきだいふく(プロフ) - 深紅さん» すみません爆笑しましたwwwwwww (2020年12月23日 21時) (レス) id: a48323ed49 (このIDを非表示/違反報告)
深紅(プロフ) - 私の中でLove so sweetが流れた (2020年12月23日 20時) (レス) id: 1de38023e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆきだいふく | 作成日時:2020年12月2日 1時