やめてったら / フロイド (ページ10)

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｢おはよ～、ダンゴちゃーん｣

｢ … どいてー｣

いつものように抱きつかれている朝の時間

一向に離してくれる様子はない

｢アハハっ、ダンゴちゃんオレで潰れそ～｣

｢ … 潰れるー｣

｢今日も、かわいーね～｣

何回このセリフを言われたか

まだ恥ずかしい

｢ダンゴちゃ～ん … ｣

｢ … なーに？｣

｢ … フフっ｣

ニヤリと上がった口角

｢ … ？｣

｢ … すーき～｣

｢っ｣

耳で囁かれた声にぞくぞくする

｢ … オレがこんなコトすんのー｣

刺々しい鮫歯が剥き出しになって

｢ダンゴちゃんだけだからァ、｣

噛み付く

｢ダンゴちゃんが " 好き " ってゆーのもー、｣

捕まえたら逃がさない

｢オレだけにしてくんねェー … ？｣

｢ … へ、｣

｢アハっ、顔かわいーっ｣

いつもと変わらない奔放なフロイドだったけど

A以外へ向ける視線が

睨みをきかせた恐ろしく怖いモノだったなんて

気づくことはなかった