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お昼休み
昼食を食べに購買へ向かう
特に食べたいモノも無いので残ったやつ
適当に選んで食堂の隅に座る
｢ Aさん ｣
肩を叩かれて振り向く
｢ … エペルくん ｣
｢ 一緒に食べても … いいですか？ ｣
｢ うん、どうぞ ｣
エペルくんはお上品に椅子を引いて座る
｢ … Aさん、あんパン好きなんだ ｣
｢ あぁ … うん ｣
｢ … 美味しいですか？ ｣
｢ うん、美味しい ｣
…
会話が弾まない
自分のコミュ障さにつくづく嫌気がさす
… フロイドなら何でも楽しそうに聞くんだろうな
｢ … エペルくん ｣
｢ なんですか？ ｣
｢ なんか … ごめんね、こんなのが先輩で ｣
極度の人見知り
｢ … こんなの？ ｣
センパイのくせに頼りない
｢ ホントはもっと器用になりたいんだけど、上手くいかなくて ｣
エペルくんの方がずっとしっかりしてる
｢ … ボクはイイと思います ｣
｢ … え？ ｣
｢ 偉そうにしてる先輩たちより、ずっと話しやすいです ｣
優しいですし、と付け加えたエペルくん
｢ … ありがとう ｣
｢ ボクも男のくせにちっさいし、ひょろひょろしてるから ｣
｢ … いや、そんなこと、 ｣
エペルくんみたいに何かフォローしたいけど
上手く言葉が出てこない
エペルくんが、あっ！と席を立つ
｢ ヴィルさんに呼ばれているので、そろそろ … ｣
｢ … あ、｣
エペルくんが行っちゃう
なにか、フォロー … 声かけないと … っ
｢ … っ、えっと …！ ｣
食堂の中に響いた声
｢ … エペルくん、しっかりしてるし、優しいし、私は好きだからっ ｣
エペルくんは目を開く
笑顔になって
｢ … っ、ありがとう、ございます … ｣
よかった、ちゃんと言えた
･
･
･
" 好き、とか簡単に言っちゃだめ … っ … 可愛い … "
リンゴのように頬を染めて食堂から抜けるエペルを
" … はー？ … うっざ、なにアレ "
影からじっと見つめるフロイドの姿があった
･
｢ … ダンゴちゃんもさー、好き、とかなんでオレじゃ
なくてアイツに言っちゃってんの〜、？｣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ マジでムカつくんだけど、
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作者名：祥乃 | 作成日時：2020年4月22日 22時
