25話 ページ26
まふくんの言葉で、私の中のなにかが溢れ出した。
「うぁっ…まふくん、まふくん…っ」
もうどうなってもいい、嫌われてもいい
もう少し、この温もりに触れていたい…っ
ぎゅっと彼の服を握りしめ、するするとその場に座り込む。まふくんが支えてくれるけど、既に立てないほどだった。
そっと私を抱きしめて、背中をぽんぽんとリズムよく叩いてくれるまふくん。
あ…これ。
それは、いつかの母のように暖かくて、ボロボロととめどなく溢れ出す涙が頬を濡らしていく。
しがみついたままの手を離してほしくなくて、離れたくなくて、よりいっそう彼の服を握る力を強める。
気づいたようにまふくんは抱き締め返してくれて、いつの間にかそらるさんも背中をさすってくれていた。
ふたりの手から伝わる体温が、じわじわと私の心を満たしていく。
もっともっと一緒にいたい。
もっともっと満たしてほしい
私は
私はこの人たちと
この人たちと一緒に
.
.
_____歌をうたいたい
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作者名:なえ | 作成日時:2017年9月14日 17時