君に贈る歌（緑） (ページ30)

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26日目

ずっと、普通だった大倉が、

私がお風呂から出てリビングに行くと、

いつもみたいにテレビつけて笑ってるんじゃなくて、

リビングはシーンとしていた……

どこ行ったんだろう…と思って、寝室を覗くと

ベッドに腰掛けている大倉がいた

カーテンは開いていて、窓から見える月を、じーっと見つめていた

少しだけ見える大倉の横顔は、泣いているようだった……

「大倉…？どうしたの…？」

私の呼びかけにゆっくり振り返って、

「Aちゃん…」って、消え入りそうな声で呟いた

大倉が、消えてしまいそうで

どこかに連れて行かれちゃうんじゃないかと思って、

ギュッと抱きしめた

「Aちゃん…。
お願いやから……、もう、どこにも行かんといて……」

…え？

大倉の肩は、震えていた

「わたしは…どこにも行かないよ…？」

そう答えると、抱きしめる腕の力を緩めて、大倉と見つめあった

綺麗な目をしていた

お互いに、吸い寄せられるようにキスをした

「っん…。んんっ…！！」

深く、深くキスをしながら、ゆっくり押し倒された