#???〈世界〉 ページ48
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「あなたはこの先どうするの？」
「そうだなァ、また面白い事を探すよ」
日本屋敷のような造りの縁側でリゼと共に泳ぐカネキくんの後ろ姿を見送る。
割れた空間を覗き込むと様々な世界があった。
高校生がバレーで優勝を目指す世界。
中学生なのにマフィアのボスとなる世界。
超人世界でヒーローを目指す世界。
三百年に一度に現れる大蛇を退治する世界。
海賊王を目指す世界。
ただの霊感がある少年から死神となり敵を倒す世界。
などなど･･･
「この世は飽きる暇がない事が分かった」
「私どうしても分からないことがあるの」
ゆるりとリゼを見ると解せないと言った顔をしている。
「あなたは本当に満足しているの？」
「･･････ハッ、満足しないから探すんだよ」
探すんだ。人間なんて一瞬だけ満足して、また強欲に求めるんだ。
「俺な、案外楽しんでたんだよ
これからが楽しみだが俺はもう行く」
縁側から降り、水面に足をつける。カネキくんと違うのは俺がもうこの世の者ではないからだろう。
「あなたって本当に分からないわ
どうしてそんなに楽しい事を見つけるのが得意なのかしら？」
「どんなつまんねー事があっても自分で楽しくすればいいんだよ」
後ろを振り向き、リゼを見つめるとリゼは軽く目を見開いた。俺がどんな顔をしているのかは分からないが今とても心が穏やかだ。
「今度会う時はもっとお喋りしような」
リゼの返事を聞かずに歩き進む。歩き続けると景色は変わり、俺の“盾”が待っていた。
「暫くは会えねーだろうけど、見つけてくれや」
「どこに行くの？」
「この世界が楽しそうだ」
指をさすと納得したような声を出される。明らかに引っ掻き回すと楽しそうな事がありそうな世界だ。
「それでは皆の衆、また逢う日まで」
「またね、ラクちゃん」
「必ずや逢いに参りましょう」
コウとコサメの声を聞き、コブを見ると赫子が消滅したからか力強い黒い目に眉間に皺を寄せながら俺を見る。
「オレたちが揃うまで死ぬんじゃーぞ」
「ハハッ！それはお互い様だろうがッ！！」
それを最後に割れた空間に身を投げる。ザブンッ！と音を立てると俺の身体はシュワシュワと消える。
不思議と恐怖は無い、これから産まれるのだ。
祝福してくれよ？厄を運ぶ“野狐”が読んでるお前たちを楽しませるんだからな。
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
