#193【逃走】 ページ2
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腕が飛ぶのを横目で見て、甲赫で腕の代わりを作る。あのガスほんと嫌いだわ。ボロボロ崩れる甲赫を恨めしく思い柳下を襲うが、剣を振られ身体をくの字にして逃れる。
「クインケ欲しいわ」
羽赫のクインケであるアゲインを知り合いに改造を頼んだのだが、完成したので取りに来いと言われたのをすっかり忘れていた。
一回隠れたいのだが標的は俺一人なので隠れてもすぐに見つかるのがオチだ。避けながら電話するという器用な事してみようか。
試しに携帯を取り出してみたが見ずに避けるのは流石に辛い。しかも少し視線をずらしただけで目敏く見つけ、俺の顔の横へと突く。
その時に紐が切れ、口だけの狐面が取れたが気にせず笑いかける。
「最後に彼女の声聞きてーんだけど電話しちゃダメか？」
「貴様に恋人など居ないだろう
援軍を呼ぶのが見え見えだ」
「いやいや、お前が知らねーだけで居るかも知んねーぞ？」
今は居ないけど。最近はあっちこっちに移動するから居ないようなものだ、まあ居てもすぐ飽きて喰っちまうけどな。
｢ふんっ｣と柳下の渾身のスピードで携帯が真っ二つになった。また怪しいおっさんから貰わなきゃな。
「あー、また電話番号聞き回らなきゃ行けねーのかよ」
いや、待てよ？ＳＤカードさえありゃいけんじゃね？まずはこっからどう逃げるかだな。
また同じ方法でまくか。そこらにある標識や電柱を尾赫で壊し、俺と柳下の間に倒れるように調節する。それでも柳下は落ちてくる物を真っ二つに斬り、自分に落ちないようにして回避している。
(まったく、めんどくせェ相手だな)
予定を変更し、柳下の方へと走り出すと剣を振るい俺は下へと屈む。その時に掴んだ砂を腕が飛ぶ覚悟で目の前で振るい柳下の股の下をスライディングして通り抜ける。
「ぬォォ･･･！！」
目は見えていないのに勢いを殺さず俺の気配を辿り付いてくる根性に感心するが、今回はいらない根性だ。
「恐怖の鬼ごっこだなァ！」
地面スレスレの高さで腕を伸ばし、真っ二つになった携帯を回収────出来たが出来なかった。
「っ！！」
今度は逆の方の腕を斬られ、掴んだ使い物にならなくなった携帯は再び明後日の方向へと飛んだ。しかも俺の腕付きだ。
柳下は完全に俺の気配だけで剣を振っている。こんなバケモノに俺は逃げれるのかと疑問に思うが逃げなきゃ殺される。
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
