両片オモイ【すとぷり】

ぶんかさーい ページ37

今日は私の学校の文化祭だ

お兄ちゃん、ころんくん、さとみくんが

来てくれるらしい



私のクラスの模擬店は、

メイド喫茶だ

女子は、お会計と調理係

男子がメイドだ


もちろん、じぇるぅとも




私のクラスの模擬店は、まぁ大スターがいるため

開店当時から大人気だった



私と彩乃は2人で会計係をしていた



「ジェルく〜ん！こっちも来てぇ」

「るぅちゃん！写真とってもいい?」

「2人ともこっち来て〜！」



との声が一日中響き渡っていた





私たちがそんな2人を眺めていると、突然デコピンをされた


兄「働け働けー」

『お兄ちゃん！』

あ「あ、久しぶり」


そこには、お兄ちゃん、さとみくん、ころんくんがいた


2人ともしっかりと変装していて、わからなかった


こ「きゅーけーいつから？」

『12時からだから、後30分』

さ「なんで男の女装しかないんだよ。女の子は？」

不満そうに口を尖らせて嘆く

『面白くてよくない？』

さ「いや、暑苦しい…」



3人はお店に入るや否や、すぐに

ジェルくんとるぅとくんを写メで撮りまくっていた


さ「似合ってなさすぎだろ笑」







休憩の時間になり、私はころんくんの元に走った

彩乃は、るぅとくんと回るため、別行動だ


こ「あ、Aちゃんおつかれー」

『ありがとう』

さ「じゃ、また後でな」

兄「は？！？！別々？！」

こ「お兄ちゃんバイバーイ」

ころんくんは満面の笑みでお兄ちゃんに手を振る

兄「お前にお兄ちゃんって呼ばれると鳥肌立つわ…てか、こいつと2人っきりはやべーって！まじで！ちょ！」

さ「シスコンが」

お兄ちゃんをさとみくんは首根っこを掴んで連れて行ってくれた





こ「じゃ、回ろっか」


ころんくんと私は射的、ヨーヨー、金魚すくい(ゴムのやつ)

お姫様喫茶など、いろんな模擬店を回った


そして最後はたこ焼きを買って人通りの少ない階段に座った



マスクを取りながらころんくんが話す


こ「夏祭り思い出さない？」

『私も思ってた』


あの夜みたいに、私たちは色んな屋台をまわって

またたこ焼きを食べている

私がころんくんを見つめていると、ころんくんは

ニコッと笑い、指で私の唇に触れた


こ「この間できなかった分…してもいい？」


顔の赤いころんくんは可愛かった

私は首を縦に振る



チュ




ころんくんの幸せそうな笑みは今でも覚えている

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