2.久し振りに握る感覚 ページ4
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「佐伯班のこの成績何ですかィ?」
「平均より少し上って、大丈夫なの?」
実質成績は平均より少し上という事を書かれていた。それを聞いていたAは口を開く。
「総悟、神威、人の班に口出すな」
人の班、それは教官が承ってるグループのようなもの。
男は教官であり、先程訓練していたのは、男から指導を受けている生徒。監視官、執行官、特殊部隊隊員になる前の卵だ。
「口が達者な生徒を承ってるんですね、京獄教官」
「あ、すみません。どうも本音を隠す事が出来ない性分みたいで」
誰よりもドSのような性格をしているのは、京獄教官と呼ばれたAである。
「んだよ、お前ら俺達より新人だろ?」
佐伯班の一人が言葉を発する。確かに、少年二人は十八歳であり、佐伯班のほとんどは二十代だ。
しかし、少年二人は新人ではなかった。
「あり、俺達新人じゃないよ?」
「既に執行官になってまさァ」
ドヤ顔に近い顔を浮かべる二人の頭を、バインダーで叩くA。
「自慢気な顔するな」
元一等執行官、沖田総悟と神威。十四歳という若さで、特別取締課の適性試験へと合格。
そのまま一等執行官になったが、十六歳になり仕事が落ち着いてきたので、一旦仕事の休みをとって高校生になり、学校へと通うように。
佐伯班の人々は部屋から出て行き、現在は沖田総悟と神威、そして教官であるAだけとなった。
「何あれ、雰囲気悪いね」
「性格ねじ曲がってるじゃ?」
そんな会話をする二人を見て、すぐに言葉を発したA。
「いや、お前ら二人の所為だ」
「そうかな? というか突然呼び出された俺達の事慰めてよ」
「慰め? 元執行官は呼び戻されるの覚悟だろう?」
「確かに」
他愛ない会話を続けながらも、射撃訓練場に入っていく。ヘッドホンやゴーグルをつけて、拳銃を手にする二人。
「うわぁ、久し振りの感覚」
「何年ぶりですかねィ」
会話をした直後に射撃訓練が始まる。
「撃ち方用意」
Aの真っ直ぐな声が響き、沖田と神威は拳銃を構える。
「始め」
銃声が幾つも響き渡る。目標パネルは次々と撃ち抜かれ、久しく拳銃を握ったとは思えない程、躊躇なく引き金を引いてた。
「撃ち方やめ」
Aは撃ち抜かれた場所を、点数化していきバインダーに挟んでいた紙に書き込んでいく。
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作者名:朔弥 | 作成日時:2017年3月29日 15時