31.眠気に勝てない時は ページ33
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地球に行く何時間か前、疲れは限界になっていた。食事中も書類の事で頭がいっぱいで、喉が通らない。
というか、疲れすぎて食べれないのだ。
もう少ししたら、書類仕事も少なくなる時期が来る。
自室で出来上がった書類を、積み重ねていく。しっかりと順番を変えないようにして。
何百枚と机に積み重なって、あとで神威団長か阿伏兎さんの所へ持って行かなきゃいけない。
「はぁ……」
不意にため息が零れる。
その時だ、ドアノックが聞こえたので、開いてます、と言うと入ってきたのは華音さん。
「A、あのねぇ」
突如話をし始める華音さんに対して、私は書類を読みながら相槌を打つ。
誰も話を聞いてくれないのだろう、今の時間はほとんどの人が仕事の時間だ。
書類を見ている時に、眠気が襲ってきた。寝不足も重なってしまったか。
ガクンとなってしまい、華音さんが話を聞いていない、と思ったのか近付いてくる。
「もう! 聞いてよっ!?」
華音さんが机にバンッと手をついた瞬間に、私の机に置いていた、積み上がっている書類が、バラバラに床へと落ちた。
私はそれによって、眠かった頭が覚めて、目を点にする。華音さんはおどおどしていて、挙げ句の果てには逆ギレしてしまう。
「こ、こんな所に置いておく方が悪いの!」
「そうですね」
流石の私も怒っている。しかし、怒る気力が少なく、今は書類を拾っている。
「……だいたい話を聞いてくれないからだよ」
その言葉に私は反応してしまった。
「この時間帯はみんな仕事中です」
「だって!」
「仕事中はみんな忙しく、話す暇もないのはわかりますよね?」
私が少し強く言うと、華音さんは泣き始めて、この部屋を出ていく。
残されたのは、バラバラになった書類。
「泣きたいのはこっちですよ……」
纏めるのに何十分、何時間掛かるのだろうか。もうそろそろ地球に行く時。
みんな急ピッチで書類を出来あげてる中、これじゃあ私は帰ってきてから仕事だ。
しょうがない、あとでやろうと思い、バラバラになったまま、書類を机の上へと上げた。
番傘と刀を所持し、マントを羽織って部屋を出る。
◇
今回は昼からの行動だ。私は眠気を我慢しながら、番傘をさして歩き始める。
丁度よく私の刀はマントで隠れているのだ。意外と便利ということになる。
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朔弥(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとう御座います。小説を執筆している側からすると、楽しく読んで頂けてるのが何よりの救いです。更新頑張らさせて頂きます! (2017年1月17日 3時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください! (2017年1月16日 18時) (レス) id: b0d29e3892 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - 真由さん» コメントありがとう御座います。オチはまだ決まっておりませんが、神威か高杉のどちらかなのは、確定しております。更新頑張りたいと思います。温かい目で見守って頂けたら光栄で御座います。 (2017年1月15日 11時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
真由 - いきなりですみません。この小説は誰オチでしょうか?気になってしまって更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2017年1月15日 10時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔弥 | 作成日時:2017年1月12日 1時