30.苦しみは止まらない ページ32
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次の日、神威団長が珍しくミーティングに出ていた。話をするのは相も変わらず私だが。
「第零師団は、私達が一週間に向かう地球の方で襲ってくる可能性が大きいようですので、頭の隅に入れといて下さい」
流石に可能性という情報じゃ、絶対くるという確信もないので、言葉を濁すしかない。
「では、これにてミーティングを終了します。解散」
ミーティングが終わり、解散した後ミーティング室には、私と神威団長だけが残っていた。
ミーティング中、一言も喋らなかった神威団長が口を開く。
「第零師団は、地球で襲ってくる」
「鬼兵隊も居るからですか?」
「相手はきっと二つを潰そうとしてるからね」
二つを潰すということは、二つの組織が揃った時が一番の狙い目。
地球では鬼兵隊も共に行くので、やはりそこが戦場となる可能性は大きいかもしれない。
「戻ろっか」
背を向ける神威団長。私は、気になっていた事を、問い掛ける。
「あの、昨日の__」
「ん?」
振り返った神威団長の顔を見たら、私は言葉を詰まらせてしまう。本当は、冷たい態度で傷つけてしまったのか、と聞きたいのに。
「どうしたの?」
それと共に今までの神威団長と華音さんの顔が思い浮かぶ。
隣に立つとことが出来なくても、特別になれなくても、遠くに行ってしまっても、神威団長が幸せになるのならそれで良いと思っているのに。
「なんでもないです。すみません」
どうして、こうも苦しいのだろうか。
逃げるように神威団長から背を向けて、自室へと戻る。
◇
地球に行くまでの、一週間。私は仕事に没頭していた。
積み上がった書類は今にも崩れそうなものもある。しかし、休むことは私の中で赦されない。
「えっと、これは……」
独り言を零しながら、やり続けて疲労も溜まっていく。
気分転換に外へとでて、廊下の窓枠に座り込む。
「嬢ちゃん、お疲れだな」
「お互い様ですよ」
現在、神威団長や阿伏兎さんも書類仕事に追われているので、同じ様な感覚だ。
「それでも、嬢ちゃんが一番多い量やってるんだから、疲れも倍だろ」
「疲れは溜まってますが、地球に行くまでに仕上げないといけないので」
他愛もない話をして、阿伏兎さんと別れ、私は再び部屋へと戻っていく。
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朔弥(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとう御座います。小説を執筆している側からすると、楽しく読んで頂けてるのが何よりの救いです。更新頑張らさせて頂きます! (2017年1月17日 3時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください! (2017年1月16日 18時) (レス) id: b0d29e3892 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - 真由さん» コメントありがとう御座います。オチはまだ決まっておりませんが、神威か高杉のどちらかなのは、確定しております。更新頑張りたいと思います。温かい目で見守って頂けたら光栄で御座います。 (2017年1月15日 11時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
真由 - いきなりですみません。この小説は誰オチでしょうか?気になってしまって更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2017年1月15日 10時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔弥 | 作成日時:2017年1月12日 1時