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21.誰も傷つけたくない ページ23







本当は、神威団長とたくさん話したい。だけど、恋人がいる神威団長とは、話せない。華音さんに悪いからだ。






感情を隠すと、態度が悪いみたいになってしまう。






本当は隣で話していたいのに。





それでも





「神威〜!」




私は神威団長の特別にはなれない。





苦しい。





きっと、私が本当の気持ちを言えば、華音さんが傷ついてしまう。





私は神威団長に興味がないと思われているのに、本音を言えば嘘つきになってしまう。だから、言える訳がない。





いっそ、離れてしまった方が早いのだろう。





「嬢ちゃん、大丈夫か?」




「え?」




「いや、凄い眠そうに見えるぞ?」





確かに眠くて、うらうらする。このまま倒れそうな気がするけど……大丈夫だよね。





遠くに神威団長と華音さんの笑顔が見える。





幸せそうな二人だなぁ……。




「戻りますね」





「あ、あぁ……」





立ち上がった瞬間、目眩が襲ってきた。机に手ついて、椅子に座り込む。





「おいおい、嬢ちゃん医者に見て貰った方がいいんじゃねぇか?」





「大丈夫です」






目眩が和らいだので、阿伏兎さんに頭を下げて部屋へと戻った。





ベットへと転がり込むと、瞼が重くて寝てしまう。













次の日、朝からミーティングがあるので、急いで起きてミーティング室に向かう。






団長補佐である私が、団長の代理として話を進めていく。






当の本人は、ミーティングすら嫌う。というよりは面倒くさいのだろう。






第零師団の事は、まだ部下達に漏らすなと上司に言われたら、漏らすわけにはいかない。






神威団長、高杉さん、阿伏兎さん、私しか知らないらしいが。






「では、これにてミーティングを終了します。解散」






ふわぁと欠伸をかきながら、ミーティング室から出る。





「補佐官」




「はい? 何ですか?」





振り向けば、私より年上の部下の人が居る。といっても、神威団長と同い年のはず。





補佐官、というのは神威団長が、団長と呼ばれてるのと同じようなもの。






「補佐官、好きな人は居ますか?」





「……えっ?」





唐突に聞いてきた質問に、私は固まってしまう。そもそも、仕事の話だと身構えていた所に、好きな人の話など有り得ない。





「俺、補佐官の事好きです。付き合って下さい」




突然のことに、しばらく口を開けなかった。

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朔弥(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとう御座います。小説を執筆している側からすると、楽しく読んで頂けてるのが何よりの救いです。更新頑張らさせて頂きます! (2017年1月17日 3時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください! (2017年1月16日 18時) (レス) id: b0d29e3892 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - 真由さん» コメントありがとう御座います。オチはまだ決まっておりませんが、神威か高杉のどちらかなのは、確定しております。更新頑張りたいと思います。温かい目で見守って頂けたら光栄で御座います。 (2017年1月15日 11時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
真由 - いきなりですみません。この小説は誰オチでしょうか?気になってしまって更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2017年1月15日 10時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔弥 | 作成日時:2017年1月12日 1時

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