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13.体と心は裏腹になる ページ15








あぁ、神威団長は簪を渡したのだな。一目見てわかるのは、華音さんが上機嫌なのと、行くときには無かった髪飾り。






「ねぇねぇ、聞いてよA!」






また、地獄のような時間が始まると思えば、憂鬱ままならない。






だが、話を聞かないと泣き出そうとするので、そちらもめんどくさい。嘘泣きだが。






相槌を打ちながらも、所々聞こえてくる神威団長の名前に引っかかる。






「それでね……キスしちゃった!」






ズキッと病むこの胸は、いつか収まるのだろうか。






神威団長から恋心が消えるまで?






それとも、一生消えないというのだろうか。





「聞いてるの? ねぇA」





「聞いてますよ」






嫌でも耳に入ってくる。どんなに拒絶したって、神威団長の名前が聞こえれば反応してしまう。





神威団長が見向きもしないのをわかってて、抱いたのが間違いだった。そんな事はとうの昔に知っている。






強がりじゃない。決して強がってない。






「良かったですね、華音さん」





偽った笑顔が、己の笑顔が。





己を苦しめている。













その後、華音さんは喜びながら帰って行く。






仕事内容で神威団長に呼び出された為に、向かってみる事に。





あれこれと押し付けられた仕事。本当に戦場にしかでない人である。






「神威団長、少しくらい仕事してくださいよ」





「Aは補佐でしょ?」






まぁ、確かに間違ってはいないんですけどね。






またもや両手いっぱいの、書類を持って自室へ向かう。






私、書類仕事ばっかりしてるよね。疲れも限界に近いよ。






ドサッと机において、書類仕事をし始める。夜十時頃からやって、記憶があるのは朝方の四時頃まで。






そこから記憶がまったくないや。













どうしたら、忘れられるのだろうか。





恋心ではなく、憧れという感情に戻ってほしい。願っても叶わぬ恋ならば。





目の前で見せつけられるのは、差がある人を好きになったという罪で、それを目の前でみたり我慢してしまうのは罰なのだろうか。






抜け出せないループに迷い込んだ。








私と神威団長が出会ったのはほんの数年前。






最早殺しをするだけの傀儡として育てられて、檻の中では独り強がる一匹狼みたいに。




「何? その態度」





兄は無表情のまま、人を壊していく人だった。神威団長とは真反対の人。

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朔弥(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとう御座います。小説を執筆している側からすると、楽しく読んで頂けてるのが何よりの救いです。更新頑張らさせて頂きます! (2017年1月17日 3時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください! (2017年1月16日 18時) (レス) id: b0d29e3892 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - 真由さん» コメントありがとう御座います。オチはまだ決まっておりませんが、神威か高杉のどちらかなのは、確定しております。更新頑張りたいと思います。温かい目で見守って頂けたら光栄で御座います。 (2017年1月15日 11時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
真由 - いきなりですみません。この小説は誰オチでしょうか?気になってしまって更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2017年1月15日 10時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔弥 | 作成日時:2017年1月12日 1時

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