10.静粛に流れる声には ページ12
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「そ、んなことないです！」
「俺が言ってんだ、認めろ」
「認めません」
スルリと高杉さんの手から抜けた刹那、反動からバランスを崩す。
痛……くない？
「危ねぇな」
高杉さんが助けてくれたようだ。私は高杉さんにお礼を言って体勢を立て直す。
「珍しい格好だな？」
「あ、実は……」
私は高杉さんに全てを話した。すると、高杉さんは微かな笑みを浮かべて口を開く。
「いいじゃねぇか」
「よくないです！」
「俺が一緒に行ってやらァ」
そう言えば高杉さんは、神威団長に呼ばれたとは聞いたが……。
あまりにも、私は情けない。仕方なく高杉さんと一緒に行くことに。
目線が痛い……。帰りたいよ、仕事しなきゃいけないし、穴があったら入りたい。
というか、いつの間にか高杉さんが居ない。私はその場を離れて、高杉さんを捜そうとしたが、神威団長に引き止められ探しにいけなかった。
がやがやとしている人々を余所に、私と神威団長は遠くからみている。
「着てくれたんだ」
「団長命令でなければ、着ませんでした」
あと、華音さんが泣かなければ。
というか、華音さんどこへいった？
「神威団長、華音さんはどこへ？」
「ん？ 華音なら、疲れたって言って部屋に帰ったよ」
なら、私も帰っていいよね。先に帰るなんてズルくないッスか……華音さん。
「Aは好きな人居ないの？」
唐突に聞かれた質問に、周りの音がなにも聞こえなくなった気がした。まるで静粛。
好きな人？
そんなの、貴方ですよ。でも叶わない願いです。
「どうでしょうね」
「曖昧だね。でも、Aは綺麗だから」
お願いです。まっすぐな瞳を向けないでください。
もう、忘れようとしてるんですよ。
私だって、好きだったのに。その腕で抱きしめてほしかった。もう少しそばに居れたなら。
「そう、ですかね」
こんなに苦しくもなかっただろう。
でも、貴方が幸せになるのなら、私はそれだけで十分です。
「私も疲れたので戻りますね」
「うん、また明日ね」
ニコニコと笑う神威団長に背を向けて、私は自室へと戻った。
「疲れた……」
いつも通りズボンにチャイナ服という服装に替えて、安堵しながらベットに転がる。
天井を見上げては、瞼を閉じた。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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朔弥(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとう御座います。小説を執筆している側からすると、楽しく読んで頂けてるのが何よりの救いです。更新頑張らさせて頂きます！ (2017年1月17日 3時) (
レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください！ (2017年1月16日 18時) (レス) id: b0d29e3892 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - 真由さん» コメントありがとう御座います。オチはまだ決まっておりませんが、神威か高杉のどちらかなのは、確定しております。更新頑張りたいと思います。温かい目で見守って頂けたら光栄で御座います。 (2017年1月15日 11時) (レス) id: 114889d6f1 (このIDを非表示/違反報告)
真由 - いきなりですみません。この小説は誰オチでしょうか？気になってしまって更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2017年1月15日 10時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔弥 | 作成日時：2017年1月12日 1時
