紅月の夜に ページ3
貴「なんで誰も起こしてくれないのっ!」
真っ暗になった通学路を一人で家まで逆戻り。
今日はやけに眠たいなと思っていたら、このザマだ。
貴「生活主任にこってり絞られたし……本当今日は厄日だよ………」
周りに誰もいないのに一人で永遠と生活主任の愚痴をこぼす。
貴「……あれ?そういえば……ここどこ?」
しばらく歩いていると初めてみた風景が広がる。
貴「うっそ……もしかして迷子?」
どうやら愚痴りながら歩いているうちに通学路から外れてしまったらしい。
ホントに今日はついてない………。
貴「とりあえずこの辺に交番は………」
そう思ってキョロキョロ見渡すと真っ赤な月が目に入る。
貴「……うわ……不気味なくらい真っ赤……」
でも何故か目をそらせない。
そんな不思議な力がある。
貴「………っ!それより交番!」
とにかくガムシャラに歩こう。
そう思って足を踏み出そうとしたとき。
__にゃあ
足元に黒い何かがやって来て短く鳴いた。
貴「ん?猫………?」
私はしゃがみこんでその猫の頭を撫でる。
貴「貴方ずいぶん綺麗な毛並みだね……どこかで飼われてるの?」
整えられた真っ黒な毛並みで瞳の色は綺麗な琥珀。
とてもじゃないけど野良猫には見えない。
「にゃあ!」
しばらく猫を撫でていると、その黒猫はいきなり耳をピンッと立てて歩いていってしまう。
貴「おうちに帰るのかな?……私も帰らなくちゃ」
と思いながら黒猫の背中を眺めていたが、何を思ったのか黒猫は途中で立ち止まり私をじっと見て「にゃあ」とだけ鳴いた。
貴「…うん?なに?ついてきて欲しいの?」
猫は何も言わなかった。
でも私を見てその場から動こうとしない。
普段の私ならどうしてただろう。
「そろそろ帰らなくちゃだから。ごめんね」
そう言ってこの場をさっていたのかもしれない。
でも今日に限っては何故か猫の行く末にとても興味を持っていた。
貴「……一緒にいこうか!」
私も立ち上がって猫のもとへとあるきだす。
猫は私が歩き出したのを確認すると満足そうに声をあげてから再び歩き出した。
____紅月の夜に
「それにしても……この子はどこに………?」
「にやぁ?」
「そんなこと聞かれてもわからないよね」
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