33話・孫かもしれない ページ44
今日は元帥に呼ばれている。
久しぶりに私だけの尋問かな。
A『失礼します。元帥。』
ニッコリしながら入った元帥室は、冷ややかな空気が漂っており、少しだけ息がしづらかった。
センゴク『突然だが、、お前を尋問官から降ろすことにした。』
A『はい?』
センゴク『これからは普通の一等兵として励むように。』
内容が理解できない。
6年。
6年も勤めた尋問官を、、辞めろと?
A『元帥、理解ができません。代役はココリさんが務めるとでも?』
センゴク『ああ。お前は尋問のやり方が酷いとココリから聞いた。注意しても聞かず、殴られたと。でもココリは優しく諭し、暴力のない尋問だ。』
つまり、私よりココリさんの方を取ると。
A『、、、、わかりました。』
道覚えのないココリさんの被害妄想部分が入っていたな。
センゴク『それと、、ココリとの関係を解消するように。喧嘩をしていると聞いてるぞ。』
はい?私が意味のない喧嘩をするとでも、、?
A『、、、はい。』
ココリ『失礼しま〜す。』
ちょうどいいところに、というか、ベストタイミングでココリさんが入ってきた。
ココリ『あ、Aさん、、』
なんで貴方が気まずそうなんですか。
A『こんにちは。ココリさん。』
ニッコリ笑い、頭を下げる。
ココリは怯えて元帥の後ろに走る。
A『どうしました?』
センゴク『A。出て行ってくれ。ココリが怖がっている。』
孫のようにココリさんの頭を撫でる元帥。
A『?わかりました。』
2人のほのぼのとした空気に吐き気を少し感じながら元帥室を出た。
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作者名:酸性雨の1つ | 作成日時:2023年8月21日 22時