#22 ページ22
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蓮くんに告白されてから、少し気まずかった時期も過ぎて
今は普通に話して、前のように登下校を一緒にするまで関係は戻っていた
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気が滅入って少し疲れてたのかな
私への告白について、掘り返して話すこともなかったから
なんとなくそう考えていた
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蓮「...ねえ、明日の花火大会、瑠姫と行くの？」
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いつものように一緒に学校へ行っていると、蓮くんにそう言われた
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『え、いや、約束してないけど』
蓮「やったら、俺と行ってくれん？」
『うん、いいよ』
蓮「ほんと？わあ、嬉しい」
『喜んでくれるなら、何より笑』
蓮「じゃあ今日も学校頑張ろうね、早く明日にならんかな〜」
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そうワクワクして歩く蓮くんは、少年のようで可愛かった
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蓮くんはたまに、消えそうなくらい寂しさが滲み出る時がある
まだ肌寒い季節
亜美と3人で公園で話していたとき
亜美が塾のために早く抜けて、公園で2人になって、初めて教えてくれた
両親を幼い頃に亡くしてること、血のつながりのないおばさんに今まで育ててもらったこと
早く自立したいと思って上京したこと
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全てを洗いざらい私に打ち明けた後
「Aやけん、こんなこと話せるんかもな」
と少し涙ぐんで笑う蓮くんを見て、私も寂しくなったのを覚えてる
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花火大会当日、浴衣を着て家を出ると
少し顔を赤らめた蓮くんがいた
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蓮「ほんとに似合ってる」
そう目を見て言ってくれた
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屋台を巡り、美味しいものをたくさん食べて
蓮くんはいつものように一眼で景色や私を撮った
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『私花火が見える穴場知ってるんだ〜』
そう言って人がほとんどいない高台へ蓮くんを連れて行った
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2人で花火を見ていたとき
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蓮「...俺はずっと、本気で、Aちゃんが好きやった」
『...うん、でもごめん』
蓮「もう大丈夫、これで最後にするから」
『...え？』
蓮「...最後に、抱きしめてもよか？」
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答えを出す間も無く、蓮くんは私を抱きしめた
そっと体を離すと、優しくキスをした
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そして蓮くんは、じゃあね、用事があるから、と言って去った
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数歩歩いて蓮くんが思い出したかのように私に言った
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蓮「あ、Aちゃん」
『...ん？』
蓮「渡したいものをね、Aちゃんの下駄箱に入れといたけん、今日見て欲しいな」
『...分かった、気をつけて帰ってね』
蓮「ありがとう〜」
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そう言ってまた歩き出した
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まなごん(プロフ) - ラストが衝撃でした！私はハピエン派なのですが、このお話は読みやすくて、どうなるんだろうと気になって最後まで一気に読んじゃいました！とても素敵な作品でした！これからも頑張ってください！ (2021年10月2日 8時) (
レス) @page27 id: 01f4237aa2 (このIDを非表示/違反報告)
リエ - ラスト衝撃でした！悲しいお話だけど面白かったです！ (2021年9月2日 16時) (レス) id: 011c73e51d (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - 大好きです！！ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 8ae5b3eb21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maruko | 作成日時：2021年8月26日 23時
