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「まっっったくあの子は！！！」
「まあまあ、落ち着いて。Aも疲れていたんだろう…」
怒りで火照った身体を扇ぐ母様と、それを宥める私の愛しのお父様♡
淑女たるもの〜飲み歩くなんて〜早起きして化粧ぐらい〜なんて感じに母様にこってり叱られた私は、なんとか目を当てられるぐらいには身支度を済ませ、父と母の待つ居間へと足を踏み入れた。
「A、おはよう。数日見ない間にまた一段と綺麗になったなぁ」
私に気付いた父様は手招きをしてくれた。
ふふ♡父様ってば♡
二日酔いで浮腫んだ私の顔が可愛いだなんて♡
『父様！おかえりなさい！伊豆のお土産はある？』
「あるぞ〜おまえの好きな物ばかりだ」
「あなたねぇ…」
相変わらず私に甘々な父様に呆れた様子の母様
父様の一声でゾロゾロとお土産を抱えて居間に入ってくる使用人達
やったぁ！！
父様のいる日本は最高だね！！
ほんの半年前、私は英国留学から帰国したばかりだ
女である身にも関わらず、大学病院の院長である父を継ぐために単身で西洋医学を学びにぶっ飛んだのである。
海外での生活は豊かで新鮮なものだった
元々活発で騒がしい性分だったため、異国でも直ぐに馴染めた。
医学も学んだがそれ以上に学んだのは夜遊びと酒だ
私の生活に酒は無くてはならないもの
ＮＯ 酒 ＮＯ 人生
『あ、そういえば、早いお帰りでふね』
もぐもぐ
この白餡のモナカうめ〜
さっそくお土産のモナカを頬張る私を一瞥すると母様は「はぁ」と一息ついた。
「…寧一郎さんが帰ってきたのよ」
『えっ！寧一郎が！？っいで！！！』
「これ！食事中に立ち上がってはいけません！」
イテテ…
突然立ち上がったせいでガラス細工のローテーブルに膝をぶつけて、小さく悲鳴を上げる
「はは、Aは相変わらずだね」
私を揶揄う、鶯のように軽やかな声に心臓が飛び上がる
振り向けば、大好きな笑顔を浮かべる寧一郎の姿があった
『寧一郎！』
勢いよくその体に飛びつき、抱きしめた
寧一郎は高らかに笑い、私を抱き締め返してくれる
あぁ懐かしい、この香り
「綺麗になったね、A。元気そうで良かったよ」
『寧一郎も男前になったわね！しかもなにこれ！隊服？かっこいいじゃない！』
私達、背丈は一緒なはずなのに何故だろう
隊服に身を包む寧一郎は心做しか大きく見え、まったくの別人に感じる
襟元には“27”という数字が金色に輝いていた
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芝(プロフ) - 鮭マヨさん» コメントありがとうございます。とても励みになります…(;_;)これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年9月13日 1時) (
レス) id: ac408ee6ee (このIDを非表示/違反報告)
鮭マヨ - この作品ほど更新が終わってほしく無いと思ったの初めてです…更新めっちゃ楽しみにしてます…！ (2021年9月11日 8時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芝 | 作成日時：2021年8月31日 2時
