第一話 還るのは ページ1
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私の朝は遅い
「お嬢様、もう昼時でございますよ…」
声が震えてる
薄ら瞼を開ければ、使用人の小春がふるふると怒りで身体を小刻みに震わせているのが寝起きのボヤけた視界に映った
『……今日はお下げにしてるんだ、可愛い〜…』
「そんなこと言ってる場合ではございません！早く！奥様がここへ向かっております！」
若々しい黒髪のお下げが、横にブンブンと回る
『えっ母様？』
「はい！お顔を洗ってる暇はありません！ささ、まずは御髪を…」
“母様”というワードに突如覚醒した脳が身体を飛び上がらせる
『ままままままずい！！なんで！？なんで！？いやもういいや！は、はやく着替え』
母様、お父様と旅行で伊豆に行っていた筈なのに…
何故よりによって今日！？
あと3日は帰ってこないはずでしょ！？
両親の留守中、連日飲み歩いていたせいでしょうか
頭はガンガンと見事な鈍痛を披露してくれています
「A！起きなさい！」
バァン!!と突然大きな音がしたと思えば、ズカズカと部屋に上がり込んできたド派手な洋装のババァ…じゃなくて母様
「なっ…あ、貴方、今何時だと思っているの！？」
小春が必死に整える私のボサボサの髪を見て、母様はキャァァァ！と素っ頓狂な声を上げた
『お、おかえりなさ〜い…』
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芝(プロフ) - 鮭マヨさん» コメントありがとうございます。とても励みになります…(;_;)これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年9月13日 1時) (
レス) id: ac408ee6ee (このIDを非表示/違反報告)
鮭マヨ - この作品ほど更新が終わってほしく無いと思ったの初めてです…更新めっちゃ楽しみにしてます…！ (2021年9月11日 8時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芝 | 作成日時：2021年8月31日 2時
