【REBORN】私たちは夜空を見上げる 9

876. 雨の終幕 ページ35

スクアーロがサメと共に消えた。


水に赤が混じっていく。






モニターの中で悔やむ者がいる

モニターをみて言葉を失う者がいる



大きな笑い声が聞こえる


それは、耳から頭へと伝達される。







私の頭は冷えている

水の中に

紅がつるのように広がって薄れていくのをモニター越しで見るくらいには









『強がりも



程々にしないと見失うよ。

大切なものを、全て、ね。』(ボソッ)







独り言のような音量

内容が聞こえたものはいるだろうか

その内容を

理解したものはいるだろうか








きっといないだろう



まだ理解はしないだろう









私だって頭で理解するだけで心で理解したわけではないのだから。




結局私は理屈として理解ができるだけ

それが分かるわけではない。


だから繰り返す

だから私はこのまま変わらない









チェル「雨の守護者戦の勝者は山本武となりました。


明晩の対戦カードは








月の守護者同士の対決です。」








スクアーロの死を軽くスルーして仕事をこなすチェルベッロ。





「「「「月！？」」」」




なんで驚いてんだろみんな。



てかさ、




月ってだーれ？









白〈しろ？〉

黒〈いやこの場合凛でしょ。〉


・・・・






『私って月だっけ？』


・・・・



レヴィ「少なくとも俺はお前以外知らないぞ。」




幹部を見てみてみると皆んなの視線が私に・・・




『あ、そういや月の幹部って言われたわ。』




ツナ「いや自分の事くらい覚えて下さい！！」




ツナからのツッコミがついに私に・・・









・









そのあと私はザンザスに連れられてホテルへと戻った。

ザンザスの部屋に行ってザンザスと寝た。





これで何回目だろうか。






自分の部屋は一応あるのだけれど。



私はそこから出られなかった。





"目の届くところで寝る"






ただそれだけのことをあの子が望むのは






片腕を失ったからか

友を無くしたからか









どちらにせよ
大切だったものを失ったからなのだろう。






私は静かに瞼を閉じた。

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