214. 錯覚 ページ21
スタッ
ベル「しししっ。行くぜ？凛。」
凛の横にベルが跳んで来た。
凛「あ、ベル。」
凛も気づいた様で見上げながらベルの名前を呼ぶ。
ベルは座っている凛の横で膝をつくと
ヒョイ
凛を横抱きにした。
重力を感じさせない所は流石だね。
凛「・・・ああ、連れてってくれるの？」
凛が静かに言う。
僕は凛に抱えてもらっている。
ベル「しししっ。王子に感謝しろよっ。」
その言葉が言い終えると同時にベルが足を一歩踏み出し跳ぶ。
音もなく屋根の上を跳んで行く。
ベル「しししっ。今日は怖がらないんだな凛。」
凛「あー。少し慣れたかな？」
『慣れるの早くないかい？』
今日スクアーロに運ばれてた時はあんなに怖がっていたのに。
凛「少しだけだよきっと。でもまあ、
今回は怖くはない。」
今回は？
ベル「しししっ。何で？」
ベルが不思議そうに凛を見る。
凛「・・・さっきのを見たから、かな。」
思い出す様に言う凛。
『・・・怖かった、かい？』
これがヴァリアーの仕事。
これが僕のやっていること。
怖いのは当然だ。
人を殺すのだから。
でも、
凛には否定されたくなかった。
凛「・・・どうだろうな。」
予想した答えと違う凛の言葉。
そこに感情を感じなかった。
否定されなかったのは良かったと思ったけど。
答えが聞けなくて、余計に怖くなった。
『ヴァリアーに、居たくないと思ったかい？』
凛の答えが聞きたいと思った。
聞きたくないとも思った。
答えを聞くのが怖かった。
凛「・・・どうだろうな。」
それでも凛の声は冷たくて。
感情がこもって無くて。
僕の知ってる凛が
どこかへ行ってしまったのかという妄想に取り憑かれそうだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みこと(プロフ) - AAA.さん» 凄く後の方では、う" にはなっているんですが、おに点をするやり方がいまだにわからなくて、お、のままとなっています。読んでいただけて嬉しいです。コメントありがとうございます。自分勝手な作者ですが、良ければこの後も読んでいって下さい。 (2019年4月28日 2時) (
レス) id: ed6dd0debd (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - ありがとうございます。これを最初に書いたのがアニメを見ながらというのもあったんですが、恥ずかしながら最初うの点のつけ方がわからなくてズになっていたんです。(笑)違う言葉だと気づいたのが後の方で、直すのが面倒でそのままでした。お騒がせしてすいません。 (2019年4月28日 2時) (レス) id: ed6dd0debd (このIDを非表示/違反報告)
AAA. - まだ全ては読んでいないですが、一点だけどうしても気になってしまい、読みずらかったので書かせていただきました。スクアーロの雄叫び(？)が「ズウォォォイ」となっておりますが、正しくは「う゛お゛ぉい」かと。すでにお気付きでしたら余計なことを言ってすみません。 (2019年4月28日 2時) (レス) id: 5663f36a61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みこと | 作成日時：2017年12月14日 19時
