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嘘と復讐 ページ11

卒業式

「旅立ちの言葉。卒業生代表、福居A」
「はい」

そう返事して、立ち上がる。

担任は、他の教師に、私は絶対下手なのを書いた、と吹き込んでいた。

私は、頑張って無表情になる。少しでも気を緩めたら、笑みが零れてしまいそう。

「私は、この三年間で、大切なものをたくさん、学んできました…」

そういって、一通りのことを言う。

そして、手に持っているボタンを押した。すると、スライドに証拠が映し出される。

会場がざわつく。

「先生!今まで私のことをいじめてくださり、ありがとうございました!皆さん、スライドを見てください!先生は不─倫をしています!奥さんを愛しているっていうのは嘘だったんでしょうか?念のため言っておきますが、これは合成ではありません。音声も、本当のものです。ねえ?本木先生(女性教師のこと)」

女性教師は、たじろぎ、こう言った。

「私、無理矢理先生にやられていたんです!私は嫌って言ったのに、先生が…!」

と、涙ながらに訴える。

「何を言っている!君だって…」
「では、先生。不─倫していたのは認めるんですね?」
「違う!そいつを引きずり下ろせ!」
「あなた…不─倫してたのね!?最低ね!」
「違うんだ!」

私はステージから飛び降り、

「ざまあみろ!」と叫んで逃げ出した。

外は土砂降り。制服が濡れる。

「あははははははは!私は自由!自由なんだぁーー!」

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作者名:唯那 | 作成日時:2017年3月9日 21時

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