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家に帰ると、そこは地獄だった。

母と幼い妹の惨殺死体。

指がぴくついている父の上に、黒い男が馬乗りになっている。

男が父に刃物を向けた。

「お前さえ…お前さえいなければ!」

”お父さん”そう呼びたいのに、言葉が出ない。父は小さく口を動かし、”逃げなさい”といった。

私は小さくうなずき、一歩ずつ後ろに下がる。目には涙が浮かび、吐き気を抑えながら。

そのとき、机にあたり、ガタッと音がした。

”やばい”そう思った時には遅かった。男が私に気づき、父を刺す。父はもう動くことは無いだろう。

男が、追ってくる。立つことが出来ない。

刃物が目の前に来た時、フードがとれた。

そう、犯人は、父の親友

鈴木荘。

刃物が刺さる。

痛いなあ

目の前が暗くなって行く。

私も、お父さんたちと一緒に天国に行けるのかな?

痛い、痛い。

男の足音が聞こえる。

そこで意識が途切れた。

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作者名:唯那 | 作成日時:2017年3月9日 21時

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