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「皆、今日は三号温室へ！」と言ったスプラウト先生は、普段の快活さがなく、不機嫌さが見えみえなような気がして私は笑みを零した。
そうして興味津々の囁きと共に私達は三号温室へと向かう。
これまで一号温室でしか授業がなかったのだから、三号温室にはより不思議で危険な植物が植えられているだろうという囁きが次第に大きくなってくる。
スプラウト先生は、大きな鍵をベルトから外し、扉を開けた。
天井からぶら下がった傘ほどの大きさがある巨大な花の強烈な香りに混じって、湿った土と肥料の臭いが、鼻をつく。
〇
おい、どういうことだ。
一体何が起こっている。
何で気分も平常に戻ったあたりで、奴と対話しなくちゃならないんだ。
ギ「やあ、ハリー、A！君たちと話がしたかった─── スプラウト先生、彼らが二、三分遅れてもお気になさいませんね？」
スプラウト先生のしかめた顔を見れば、「お気になさる」ようだったが、ロックハートはかまわず、「お許しいただけまして」と言うなり、彼女の鼻先で扉を閉めてしまう。
ギ「A、君は少し待っていてくれないかな？」
私の返答すら聞かず、ハリーを少し先の木陰に連れ込んで何やら話をしているように見えた。
迷惑、という言葉が顔に刻み込まれているハリーを見るあたり、私もあんな目にあうのかと思うと末恐ろしくなってくる。
話が終わったのかハリーは温室側にいる私の方に戻ってきては、呆然としたような様子で私の方を見た。
ハ「次は、Aだよ」
『拒否権ある？』
「あったら僕は逃げてたよ」と、言ってハリーは温室にするりと入る。
私は背中に冷や汗を感じながら、にこやかな笑顔を見せつけて手招きするロックハートを見た。
─────最悪。
目をつけられるなんて、書店に行くんじゃなかった。どうせならクィリナスに行ってもらえばよかった。
意味の無い文句をのこころの中で放ちながら、私はロックハートの前に立ち、少し距離をあけていた。
ギ「A、A、A」
ロックハートが私の名前を何度も呼ぶ。そのたびに白い歯が陽の光を受けて輝く。
そんな彼に対して私は、顔全面に「迷惑」という気持ちを押し出して、黙って彼の言葉を聞き流した。
ギ「君に幾つか聞きたいことがあってね、まず一つ目だが、君は十八歳かな？」
『……ええ、まあそうです』
やる気のない言葉を吐いて、一歩こちらに近づくロックハートに対して、私は一歩後ろに下がった。
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ナタデココ(プロフ) - 確か最後にクィリナスが登場してたような気がするんですけど……… (2023年2月13日 1時) (
レス) id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - あの！今ある場面を探してて上級生の女の子達にロックハートがどうちゃらこうちゃらで絡まれててセブルス登場して口論になる場面ってありませんでしたっけ？あるなら何話か教えてください🙏。この作品じゃなかったらどの作品が教えてくれませんかね？……… (2023年2月13日 1時) (レス) id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - セブ推しさん» 嬉しいです！頑張っていきます！ (2022年4月7日 7時) (レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し - めちゃくちゃ面白いです！！ずっとキュンキュンさせてもらっています！これからも頑張って下さい！ (2022年4月3日 21時) (レス) id: 812d6fc9b4 (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張ります (2022年3月27日 16時) (レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白眉 | 作成日時：2022年3月5日 13時
