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「ほら！行くぞ」と臆病で震えた声を出すロンが立ち上がって、未だに考え事にふけってしゃがんでいた私を引っ張りあげる。
『うん、そうだね』
トロールが出て来ませんようにと祈って、私達は口々に願って、開けっ放しの扉の方に進んで行った。
そうしてハリーは、最後の一歩を大きくジャンプして、鍵を掴み扉をバタンと閉めて鍵を回した。
「よし!」
私達は互いに顔を見合わせて、事なきを得たことを何よりも感謝を示す。
さあ、さっさとハーマイオニーと仲直りして解決だ。
勝利に意気揚々として、もと来た廊下を走って行ったが曲り角まで来た時、私は二人のローブを掴んで急激に立ち止まる。
私は酷くぬらぬらとした冷や汗をかいて、不思議そうにこちらを見つめるハリーとロンを見つめた。
その途端、心臓が止まるような──── かん高い、恐怖で立ちすくんだような悲鳴が聞こえてきた。
今、私たちが鍵を掛けたばかりの部屋の中から──
「ハーマイオニー!!!!」
私達三人は、互いに顔を見合わせて叫び、今しがた鍵を閉めた部屋へと全速力で走り出す。
ロ「しまった」
そう言ったロンの顔は、この上ないほどの青を頭から被ったような蒼白さであり、私もそんな血の気のない顔をしていたに違いない。
『やらかした！今さっきの部屋は、女子用トイレだったんだ』
「ハーマイオニー！」と私達は叫び、勢い余って転けそうになりながら、回れ右をしてドアへと全力疾走をする。
ハ「ま、待って、上手く鍵を回せない」
気が動転しているハリーは焦りに焦って、ガチャガチャと手を滑らせている。そうしている間にも甲高い彼女の声が鼓膜をつつく。
『落ち着けよ』と私は息を呑んでハリーの肩に手を置いた。
『分かった、私がやる』
ハリーを鍵の前から引き離して、鍵を回してから力いっぱい凄まじい音を立てながら、ドアを開く。
ハーマイオニー・グレンジャーは、奥の壁にはりついて縮み上がっていた。
今にも気を失いそうな状態で────
ハ「ロン！別のものに惹き付けるんだ！」
無我夢中に指示を出し、私はハリーの肩をポンと叩いて、走り出す。
『ハリー、助けに行くぞ────ロン、惹き付け役は頼んだ』
ロンは少し呻き声をあげたが、落ちていた蛇口を拾って力いっぱい壁に向かって投げ付け、私はトロールの後ろへ回り込む。
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革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
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蒼衣(プロフ) - うあ・・・「油性ペンはアルコールで落ちるよ」って教えてあげたい・・・！！！とても読みやすいです！！ (2022年9月27日 13時) (
レス) @page15 id: 07bd606f9d (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - 夜さん» うわ！！ありがとうございます！めっちゃ頑張ります！ (2022年2月27日 9時) (レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - すごい面白いです。一気読みしました！キャラ設定がぶれてなくて読みやすいです。応援してます‼️すごい好きです♡ (2022年2月18日 16時) (レス) id: bd1153db02 (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - ノッブ@ウマ娘のトレーナーさん» う、嬉しすぎて……ちょっと今、感極まってます！ありがとうございます！頑張ります！ (2022年2月15日 8時) (レス) @page1 id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
ノッブ@ウマ娘のトレーナー(プロフ) - とても読みやすい文体で、夢主に好感持ちました(*´-`)更新、頑張って下さい💪 (2022年2月15日 8時) (レス) @page43 id: 661d0e9254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白眉 | 作成日時：2022年2月9日 21時
