７７ ページ27
ロ「ほらA、愛しの人だろ、ついて行かなくていいのか？」
『全く幼稚だな、君は』と肩を竦め、手をヒラヒラとさせてロンを小馬鹿にする。
少し顔を顰めるロンの隣でハリーもまた考え事で顔を顰めさせていた。
ハ「おかしいよね？ どうして、他の先生たちと一緒に地下に行かない？」
私はハリーの勘の良さに驚きを隠し、『さぁーね』とでも言いたげな顔をして見せた。
ハ「少なくとも、探る価値はあるよね？」
ハリーは目配せで私とロンの同意を求め、私とロンは一瞬ばかり顔を見合わせて共に頷く。
教授の足音が段々と消えて行く方向を耳で追って、私達はできるだけ音を立てないように身体を屈めて廊下を進んで行く。
「スネイプは、四階の方に向かってるよ」と言うハリーをロンが手を上げて制した。
ロ「何か臭わないか？」
その言葉を聞いて直ぐに私は、鼻をくんくんと鳴らして周りの匂いを嗅ぐ。
確かにロンの言った通り、汚れた靴下と掃除をしたことがない公衆トイレのような匂いが混じった悪臭が鼻を突き刺す。
『うっ……確かに』
そうして臭いの次に音が聴こえて来た──────低い唸り声と、巨大な足を引きずるようにして歩く音。
ロンが私のローブをしっかりと掴んで、指差す。
丁度、廊下の向こうの左側から何か大きな物がこっちに向かって近付いて来るところだった。
私達三人組は小さな呻き声を上げて、すぐさま物陰に隠れて身体を縮める。
そうして月明かりに照らされた場所にその大きな物がヌーッと姿を現わした。
それはもう筆舌を尽くし難いほどの
恐ろしい光景であった。
背の高さはかなり高く、肌の色は墓石のような鈍い灰色でそのずんぐりとした巨体にハゲた頭は小さくココナッツがちょこんと乗っかっているかのようである。
ロンはわなわなと私の首を絞めるかの勢いで私のローブを握りしめ、呻き声をまだあげるロンの口を塞ぐ。
物凄い悪臭と共に異様に長い手に握られた棍棒を引き摺る音が段々と近づいてくる。
そうして、扉の前で徐に立ち止まっては中身のない頭で少しばかり考えたようで、前屈みでノロノロと部屋に入った。
ハ「鍵穴に鍵がついたままだ────あいつを閉じ込められる」
「それは名案だ」とビクビクとした様子で言ったロンは口から私の手を引き離していた。
しかし、私の中では何らかの点を忘れているような感じがする。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼衣(プロフ) - うあ・・・「油性ペンはアルコールで落ちるよ」って教えてあげたい・・・！！！とても読みやすいです！！ (2022年9月27日 13時) (
レス) @page15 id: 07bd606f9d (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - 夜さん» うわ！！ありがとうございます！めっちゃ頑張ります！ (2022年2月27日 9時) (レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - すごい面白いです。一気読みしました！キャラ設定がぶれてなくて読みやすいです。応援してます‼️すごい好きです♡ (2022年2月18日 16時) (レス) id: bd1153db02 (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - ノッブ@ウマ娘のトレーナーさん» う、嬉しすぎて……ちょっと今、感極まってます！ありがとうございます！頑張ります！ (2022年2月15日 8時) (レス) @page1 id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
ノッブ@ウマ娘のトレーナー(プロフ) - とても読みやすい文体で、夢主に好感持ちました(*´-`)更新、頑張って下さい💪 (2022年2月15日 8時) (レス) @page43 id: 661d0e9254 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白眉 | 作成日時：2022年2月9日 21時
