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ハ「いや、別に……」
ハリーはすぐさま視線をずらして、決まりの悪そうな顔で何も乗っていない皿を何らかのものがあるかのように、ずっと見つめている。
『お届け物なんて、私も来ないよ』
「なんで────」と途中まで開きかけたハリーは、やらかしてしまったように口を塞いだ。
『だって私にも両親はいないもの────君と一緒』
快活に笑いかけ、私は目の前のベーコンを口の中に放り込んだ。
〇
飛行術────それは誰もが一度は夢を見た神聖なる魔法使いの特権である。
そして今それが私の目の前でありありと体現されようとしているのは、言うまでもなかろう。
フーチ「右手を箒の前に突き出して、そして上がれ！ と言います」
一斉に皆が「上がれ」と口々に叫び始めた。
『上がれ』と口にすれば、すぐさま飛び上がって私の手におさまり、私は心中でこれまでにない高揚感を胸の中でひたひたと感じることが出来た。
ふと横を見ると嬉しげなハリーがにっこりと可愛らしい笑みで私を見ている。
どうやら彼は、私が勝手に名付けた''お届け物事件''に関して、さほどの興味を持つことをやめたようで、安堵した。
そうして私は誇らしげに放棄を掴むことが出来たドラコがハリーをちらりと見ている時にドラコと目が合った。不審そうに細められた目が私をとらえる。
私は満面の笑みで彼を見返して、小さく左手で手を振る。そんな私にまたよりいっそう疑念の目を向けた。
その後しばらく、生徒達は箒の握り方を教わった。私のヒヤヒヤとした心配をよそに、ことは何事もなく進む。
でもここでまたネビルが災難に巻き込まれていることを知っている私は、うきうきと箒を握っては居られなかった。
フーチ「笛を吹いたら地面を蹴ってください──3、2……」
ここからだ、ここから────問題が起こる。
私は腹の中で暗に待ち受けていた問題を見越して、箒を強く握りしめる。そう、これから、ネビルが大変な目に───
ネ「え、ちょ、うわっ、うわああっ！────」
ネビルは怖気づき、一人だけ地上に取り残されたくないという気持ちが先走ったのか、強く地面を蹴りあげた。そうして、何メートルと彼は空高く上がってしまう。
ネビルは離れていく地上を見て顔を真っ青にして、箒から滑り落ち、下で眺めることしか出来ない私達は、小さな悲鳴を所々あげた。
しかし、彼は槍のような所ににローブをひっかけ、最悪の事態を避けることが出来た。
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白眉(プロフ) - いさん» そう言ってもらえると嬉しいです！ 最新話で待ってます！ (2022年5月11日 19時) (
レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
い - コメ失礼します…作者さん文才ありすぎでは…？？？？凄くなんかあの、とにかく文の構成とか語彙の使い方がすごく好きです！！頑張ってください応援してます！！続き読んできます！！！ (2022年5月9日 14時) (レス) @page5 id: 195510f68a (このIDを非表示/違反報告)
白眉(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます！挫折しないように心を強く持って制作に試みたいと思います！ (2022年3月2日 9時) (レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。おにきり食べたいさんから、紹介されてお邪魔しに来ました。私も個人的にハリポタの夢小説を投稿している身なので、ハリポタのシリーズは長くて途中で、挫折してしまうこともあると、思います。余計なお世話かもしれませんが、陰ながら応援しています。 (2022年2月28日 14時) (レス) id: df12d0aab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：T | 作成日時：2022年2月4日 23時
