自販機事件【北信介】

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「とは決心したものの………」


差し入れって何渡せばいいの？！結局そこに辿り着いちゃうんだけどねぇ？！？！無難にクッキーとか…？いやでもクッキーって普通すぎるかな？うーん…カップケーキ？マドレーヌ？…ん？いやでも練習後のお菓子とかって口の中パッサパサになるかな？あ、飲み物も一緒に持っていけば…迷惑になるかな？授業も終わり、とりあえず今日は帰ろうと廊下を歩きながら色々考えていた。



「また考え事か？」



「…！！北先輩！？」



私に話しかけてくれたのはまさかの北先輩だった。なんで2年の階にいるんだろう？と思ったが、それよりも北先輩に何が好きかを聞くことで私の頭はいっぱいになった



「北先輩！！北先輩は、何が好きですか？！」


「…？？何が好きか？」


私の唐突すぎる質問に北先輩は？を浮かべていた。


「あ、あの、前いちごオレを届けてもらったので何かお礼をしたいなと思って差し入れしようとしたんですけど、北先輩は何が好きなのかわからなくて、好きなものじゃなくても嫌いなものとか食べられないものでもいいので教えてください！！」


い、言っちゃった、大丈夫…？迷惑がられたりとかしないよね…？？


「なんや、そんなん気にしなくてええよ」


「いえ！私が気にするのでダメです！」


「ふはっ、なんやねんそれ」


あ、笑った。北先輩が笑った顔を見ると不思議と心が穏やかな気持ちになって緊張がとけた気がした。やっぱり私、この笑顔好きかも……

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