第2話 トモチケ ページ3
その日の放課後。私は星と古都花と帰り道を歩いていた。
「ほんとにほんとにすごかったから、絶対見てね!?」
「はい〜。もちろん絶対見ますってば〜。今日は星さんもひなたさんもそのお話ばかりですねぇ〜。」
「だってだって、ほんとに、ドーン!ババーン!!キラキラ〜!!!って!すごかったんだよ!!」
「…はい〜。それはもうわかりましたから〜。」
…やっぱり星の表現はよくわからない。
「…いつか、生で見たいよねー。」
「だよねー。…はぁ、なんで私たちにはプリチケが届かないんだろ…」
そう。私にも、星にも、古都花にもプリチケはまだ届いていない。
プリチケがないとプリパラに入ることすらできないのだ。
「周りの皆さんはみんなプリチケ持っているんですけどね〜…クラスの女子で持っていないのは、私たちだけだった気がします〜。」
「まじかぁ…」
「ほんと、いつ届くのかなぁ…楽しみすぎて夜しか眠れないんだけど…」
「夜ちゃんと寝れてるなら大丈夫ですよ〜。」
…うん。そうなんだけどさ。違う…合ってるけど違う!!そこはツッコんで欲しかった!!
「あはは、相変わらず古都花は天然っていうかマイペースっていうか…」
「むぅ…私は天然でもマイペースでもないと思うのですが〜…」
本人は否定してるけど私は絶対古都花は天然だと思う。
「あ、じゃあ私、こっちだから。」
「ああ、もうここか。3人でいると時間経つの早いなぁ…」
私たちが立ち止まったのは、十字路。ここで2人とはお別れになる。
「ふふふ、そうですね〜。それではひなたさん、星さん、また明日〜。」
「うん。またね。」
「また明日!」
2人と別れた後、私は1人で歩いていた。あの十字路からすこし歩くと私の家に着く。
「ももあ様…1回会ってみたいな…」
何となく、物語みたいな展開になることを期待して呟いてみた。
「…やっぱり、バッタリももあ様と会えたりなんてしないよね…」
あーあ。これが物語なら、きっとももあ様がそこから歩いてくるのに…
そう思いながら家へ帰り、部屋に入ると窓が開いていた。
「あ、朝開けたまま学校に行っちゃったんだ…なにか飛んでったりしてないといいけど…ん?」
床に、何かが落ちていた。見覚えのないものだから、もしかしたら外から飛んできたのかもしれない。拾い上げて見てみると…
「これ…トモチケ?…ももあって書いてある…ってこれ、ももあ様のトモチケ!?」
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
静樹ミサ(プロフ) - ひなた、星、古都花の3人組可愛いです!続きが気になります!更新待ってます! (2020年5月16日 17時) (レス) id: d52d3cf10e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:美果 | 作成日時:2019年8月6日 19時