【HTF】猿夢

猿夢２３ ページ25

「まずは誰にしましょうかなぁ」

口元の血を拭い僕たちをまじまじと見る。目があったら凍りそうな、そんな目だった
カチカチとからだが震える。

そうだ。とAが言うとカツカツと音をたて歩き出す。だんだんAが近づいてくる。
殺される
足音は僕を通り過ぎた。よかった、殺されないで済む
安堵の息を漏らすと、ポップさんのヒィッと言う情けない声が聞こえる。まさかと思い僕はポップさんに目をやると、ポップさんの目の前でニコニコしているAがいた

「まさか……私を殺すんですか…」
ガタガタ震えるポップさんは震える声で聞いた

「えぇ、貴方の大事な息子さんにも会えますよ」
純粋な幼い子供のように首を傾げニコッと笑うA。
ポップさんは少し考えスクッと椅子から立ち上がった、まさか自ら死ぬのか逃げるのか。どちらにしろ死ぬことには変わりない
「私がそんな簡単に身を引くと思いました？」

そういいAが先ほどまで持っていた斬馬刀をAを腹に刺した。
「っ…」
突然のことで顔を歪めるA、やりきったように済ました顔をするポップさん
「本当はここで死んでもいいんですが、今は子供達もいますからね」

僕らの方をチラッとみて微笑む。

「さて、私たちを早くここか……」
「ふふふっ…これだけで私が死ぬとでも思ったんですかぁ？」

Aの口角が上がったかと思うとさっきまでの傷は消えていた
「早く死んでくださいよ」
そう言いAはポップから斬馬刀を奪い取り目玉に刺す

「あ"ぁあ"ぁ…」
そして斬馬刀をグリグリと押したり引いたり回したりした
そして思いっきり押し込み貫通したら耐えていたポップさんは力なく倒れた


「いやあぁぁああぁぁぁぁぁぁああああぁ」

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