付き合う前はこんなにむっつり助平だとは思って無かった【乙骨憂太】

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『…はは、！そっかあ！嬉しいなあ！』









パコンと机に化学基礎の教科書を置いてそう言う。









…え、変じゃないよね、大丈夫だよね？？？？

初めての感情でどうしたらいいのか分からなくて

とりあえず普通にしておく。









「ぼ、僕も嬉しいな…！」



へへへ、と笑った。

心做しか憂太の顔がほんのり赤く染っていた。









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2人でそう言い合って笑って

殆どしてないけど勉強会は無事終わった。








＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









「じゃあおやすみ、Aちゃん」









共同スペースを後にして、

男子寮と女子寮の分かれ目の所で憂太がそう言う。









『うん、おやす＿＿＿＿

あっ、私ちょっと棘の部屋行くんだった。』







じゃあ途中まで一緒だね、そうだね、って

何事も無かったかのように2人で肩を並べて歩く。









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＿＿＿＿＿＿＿本当は棘の部屋に行く約束なんかしてない。









でも、棘に聞きたいことがある。









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憂太と一緒に居る時、憂太の笑顔を見る時

なんか…胸が弾むみたいな。









…棘もなってるのだろうか。

…これも里香ちゃんの術式なのだろうか。









なんせ生まれて初めての変な感情。









まずは親友に相談するしかない。









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少し歩いて憂太が立ち止まり






「じゃあ、僕はここだから…

Aちゃん、また明日」









『…あ、憂太ここなんだね。


うん！また明日ね』









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お互いにひらひらと手を振る。









憂太が部屋に入ったことを確認して



急いで廊下を走って棘の部屋。全力ダッシュ。









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バァアン！！！『棘！！！！』








「おっ！！！かか…！！」


「ぬぁっ？！、？何だ！！！？」









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そこには

棘のベッドで漫画を読むパンダと

ラフな部屋着でポテチとコーラを持って歩く棘が居た。









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「明太子?(どうしたの?)」






棘がこてんと首を傾げる。







『えと…あ、相談！乗って欲しくて。』








私がそう言うと笑顔でクイッと親指を中へ向けた。









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『お邪魔、します』

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