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9話 ページ10
貴方side
ｶﾂｶﾂｶﾂ＿＿＿
革靴が冷たいコンクリートを踏みしめる。
太宰「さあついたよ。此処が地下牢だ。ここなら存分に力を使っても誰も何も言わない。」
貴方「あの、本当に大丈夫なのでしょうか。私の異能はあの部屋から出ることを許されないほど強大で、そして私では制御ができません。」
太宰「大丈夫。私も中也もいるからね。存分に能力を使いたまえ。」
太宰さんは妖艶な笑みを浮かべていた。
貴方「分かりました。異能を使ったあとのことはどうか頼みます。」
私は太宰さんと中原さんから距離を取り落ち着いて、一呼吸。
貴方「汝、陰鬱なる鶯の許容よ 更めて我を目覚ますことなかれ＿＿＿」
体温が上がる。
目の前がどんどん霞んで＿＿＿見えなくなる。
プツンと意識が途切れた。
不安がない訳では無い。今日初めて会った2人に私を任せて大丈夫だろうか。誰も殺さないといいな...。
微かな願いと共に、眠りについた。
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