traveler292 ページ4
零さんの計算は見事なもので、多いと思っていた食事は全部綺麗になくなった。
今はキッチンに男2人並んで仲良く食器を片付けてくれている。
至れり尽くせりだな……。
完治したら絶対なんかしらの形でお礼しよう……。
2人の片付けが終わるまでボーッとテレビを見る。
特に面白い番組なんてやってなくて、適当に眺めるだけ。
すると、本当に無心だったのだろう、頭にポンとなにかを置かれた感覚。
正体を確かめる為、後ろを振り返ればマグカップを持った零さん。
降谷「心、ここに在らずって感じだったぞ?考え事か?」
そう言って隣に腰掛ける零さん。
多分一瞬、頭に乗せられたのは彼が手に持ってるマグカップ。
そのマグカップは1回机の上に置かれる。
諸伏「大丈夫か?体調悪いのか?」
次に心配そうに見てくる景光さん。
彼も零さんと同じように隣に腰掛ける。
何これデジャブ……昼は爆処組サンドで、夜は幼馴染組サンドとか……顔がいいのオンパレード。
神様、私は明日にでも死ぬんでしょうか?
諸伏「A?」
『あ……いや、大丈夫。ただ”顔がいいなぁ”と思っただけ。』
諸伏「ハイ/////!?」
降谷「ヒロ、顔が赤いぞ。」
『零さんも顔がいいからね?』
降谷「知ってる。」
『うわっ…………。』
降谷「ドン引きするな!!」
『だって……そういう事自分で言っちゃう?……ないわ。』
降谷「自分が思った反応が帰ってこなかった時、突き放すのやめろ(怒)」ムギュ
片手で私の両頬を摘む零さん。
口がタコになってるせいで反論ができない。
零さんがそうさせてるくせに”変な顔”と言ってくるもんだから反論してやろうと思ったのだが、零さんの顔を見たらその気が失せてしまった。
とてもいい顔で笑っていたから。
トリプルフェイスで常に演じてる零さんの貴重な表情を逃すまいとガン見してしまった。
『……(ずるいよなぁ。)』
降谷「その、”目に焼き付けよう”みたいな目やめろ。」
『……(じゃあ、どうしろと?)』
降谷「目で訴えるな!!口で言わなきゃわからないだ……ろ……。」
ここでやっと零さんは気づいたようだ、私が喋らない理由を。
そもそも喋らないんじゃない、喋れないんだから仕方がない。
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瑠羅 - 瞳の中の暗殺者(蘭ちゃんお助けver)とても面白かったです~♪暗殺者シリーズが終わったら他の劇場版編も見てみたいです~♪ (2019年8月23日 16時) (レス) id: 83c69f8b3c (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - ゆずポン酢さん» 出来れば、両方読んで見たいです。蘭ちゃん側になって、記憶喪失になる方とコナン君目線の両方を読んで見たいです (2019年6月24日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン酢(プロフ) - こめこっぱんまんさん» ありがとうございます!!長々と続いている作品を最初からなんて嬉しい限りです!!これからも愛読していただけるように頑張ります!! (2019年6月23日 22時) (レス) id: c248c20236 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン酢(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お返事ありがとうございます。では、私が書きやすい方にしてもいいですか? (2019年6月23日 22時) (レス) id: c248c20236 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - ゆずポン酢さん» そうですね……蘭ちゃん側も良いし、守り隊目線も読んで見たいです。 (2019年6月23日 14時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずポン酢 | 作成日時:2018年12月29日 23時