【宇髄天元】どんなお前になっても【男主】

時雨山 ページ11

【此処ヨリ南東！！鬼ガ出タトノ情報アリ！！時雨山！！時雨山ニ行ケ！！】

「.......時雨山？」

一番先に、鴉の声に反応したのは俺ではなくて宇髄さんだった。

「お前の鴉、今時雨山って言ったか？」

「え？はい、多分時雨山って言ったかと...」

何だか焦った様子の宇髄さんに、俺もつられて焦ってしまう。

「おい、竈門！」

「はい！」

早クシロ！とつついてくる鴉を諌めながら、宇髄さんの話に耳を傾ける。

「その任務、派手に俺も着いていく！」

「え！？」

宇髄さんはもう任務に出ないと思っていたから、本気で驚いてしまう。

「事情はちゃんと説明する。竈門は先に行ってろ、俺もすぐに後を追う！」

鬼が出てんだぞ、モタモタするな、と宇髄さんの声を背中に受けながら、屋敷を後にする。

外はもう、前も見えないくらいの豪雨だった。

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