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rd× 夢のまた夢2 ページ9

ぐすっ…ぐすっ…

鳴き声?いや、泣き声か。
神ちゃんの啼き声なんか久しく聴いてない。
啜り泣くように隣の部屋から聞こえる。
扉が少し開いているのか灯が漏れてるみたい。

あぁ、もう朝か。

そう思って体を起こそうとしてもなんか眠い。
あんな時間に酒なんか飲んだからか。
体が痛くて朝方ベッドに戻った。
いつも通り俺に背を向けたままの神ちゃんにそっとキスして
また眠りについた。

ぼやけた視界には誰も写ってない。
眩しい…、ぅう、寒。

そう思っていたらまた俺は眠りについてしまった。




ガチャ




遠くで玄関が開く音がした。
目を開けるともう12時を過ぎようとしている。
日差しが眩しくて体を伸ばすとふぁあとだらしない欠伸。

「おはよ〜」

頭をかきながらリビングへ行くと神ちゃんの姿はない。
どこかへ出かけたのかはたまた仕事なのか。
俺にはよくわからんかったけど、まあいいや。

適当にパンでも食おうと思ってキッチンに入ると
ラップにかけられたサンドウィッチが置いてある。

神ちゃんはよく俺に用意してくれて、
こんなふうに置いててくれる。

「いただきます」

コーヒー淹れながらサンドウィッチを頬張って
テレビをつけた。
たまにの休み。こんなふうにダラダラするのも悪くない。

ちゃんときゅうり抜いててくれてる。
こんなとこでしか神ちゃんを感じられへんなんて寂しいわ。
一緒に前は作ったのになあ。

「はぁ、」


〜♪


「はい」

『おそよーさん』

「なんやそのだっさい挨拶」

『うるさいわ、今日飯食いに行こや』

「お、ええな」

『もんちも誘ってや。俺も淳太くん連れてくし』

「わかった。言うとくわ」

…まあ、行ってもきまづいけどな。
あの二人、ラブラブやもん。俺らには厳しいわ。

「もしもし神ちゃん」

『…なに、?』

「あ、ごめん、仕事中やった?」

『…んーん。』

「今日、飯食いに行かへん?」

『えっ…?、ぅんっ、行くっ…!』

「お、よかった!照史たちにも言うとくわ!」

『ぇっ…ぁあ、うん、わかった、』

乗り気なんか行きたくないんかわからんけど、まあええやろ。
つけたままのテレビをラジオがわりにしてギターを手に取った。
神ちゃんのお気に入り。
やけど最近弾いてないからかチューニング合わせなな。

それにしてもケーキのこと謝り損ねたわ。

「「ケーキごめんな、」」

そうメッセージを送ってチューニングの機械を取りに立ち上がった。

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non(プロフ) - いつも素敵な作品をありがとうございます!!suta.様のかみしげが大好きです😭これからも更新楽しみにしてます😭 (2023年1月4日 1時) (レス) @page43 id: 75b3cd701b (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - kikaさん» 嬉しいです〜!😭💗💗💗幸せに向かうと手が止まってしまうんですが…笑ともくん幸せになりますように!!笑 (2022年12月9日 7時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - ともくん……幸せになってくださいーーー😭続き楽しみにしています‼︎ (2022年12月8日 6時) (レス) @page25 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - 名無しさん» ご丁寧にありがとうございます😰😰 (2022年11月9日 18時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼致します。オ/リ/フ/ラがついたままになっておりますよ…。 (2022年11月9日 15時) (レス) id: 3c150abdca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suta. | 作成日時:2022年11月9日 6時

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