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rd× 夢のまた夢3 ページ10

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「おー!きたきた!」

扉が開けられてペコっとおじぎをした神ちゃんは
仕事にしろ休みにしろいつもより大荷物。

「…えらい荷物多いんやな」

「あ…うん、今日、予定あったから」

「そっか」

「ひゃっふーい!!」

「えっ!?望!?」

「なんなーん!俺ら抜きー!?」

そうやって顔を出した3人。
結局メンバー全員集まるなんて笑ってもうた。
みんなで机を囲めば神ちゃんとも離れるし
ケラケラわらって俺とおるより楽しそうや。

「ってかもんち!なんでそんな荷物あんねんな!」

酔っ払ってきた照史は対角におるのもお構いなしに
神ちゃんに声をかけた.
確かに俺も気になるし、ナイス照史。

「あっ、別に、なんもないよ」

「ええやん!神ちゃんだって秘密ごとくらいなあー!」

「望の言う通り!唐揚げ美味かったし!最高!!」

「「えっ?唐揚げ?」」

「あっ…やべっ、」

「阿保流星!!」

はあ、っと大きく溜息をついた望はなぜか濱ちゃんを叩く。
俺なんも言うてへんやーん!って嘆いてても無駄。
唐揚げって何。

「…い、一緒に、ピクニックしたん!
 天気良かったし…、楽しいかなって…、俺のわがまま」

へへ、って笑った神ちゃんは酒のせいか目が潤んでいた。
慌てて横に置いていたハイボールを煽って、また笑った。

「シゲは行かんかったん?」

淳太の嫌な質問に冷や汗が流れる。
だって俺知らんかったし、なんなら誘われてないし。

「俺は誘われてません!!知らんかったし!」

しんみりしないようにあえて大きな声を出す。
くそー!俺も行きたかったし!なんて笑って言えば
がはがは笑っているのはおじさんたちだけ。

「次は俺も呼べよ!」

なんて望の背中を叩けば、おん、なんて軽い返事。
神ちゃんも眉を下げて、ごめんね、なんて笑った。

「…にしても、なんで隠すん?
 シゲも連れてったらダブルデートやったやん、」

「へ?」

素っ頓狂な声をあげて居酒屋の唐揚げを頬張った手を止める。
流星が明らかにキョロキョロしている。

「…ごめんね、シゲ寝てたから声掛けて辛くて、」

「神ちゃん!!!もうええやん!!」

「のんちゃんっ、待って」

「今日記念日忘れてた奴のことなんか庇わんでええよ、」

「えっ…」

咥えてた箸をバラバラと落として我に帰る。
今日何日や、慌てて携帯を見たら今日は、
同棲して一年、付き合って二年の大事な記念日。

「ご、ごめん!!神ちゃん!」

「え、ええよっ、そんなん…っ、たかが記念日くらい…」

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non(プロフ) - いつも素敵な作品をありがとうございます!!suta.様のかみしげが大好きです😭これからも更新楽しみにしてます😭 (2023年1月4日 1時) (レス) @page43 id: 75b3cd701b (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - kikaさん» 嬉しいです〜!😭💗💗💗幸せに向かうと手が止まってしまうんですが…笑ともくん幸せになりますように!!笑 (2022年12月9日 7時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - ともくん……幸せになってくださいーーー😭続き楽しみにしています‼︎ (2022年12月8日 6時) (レス) @page25 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - 名無しさん» ご丁寧にありがとうございます😰😰 (2022年11月9日 18時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼致します。オ/リ/フ/ラがついたままになっておりますよ…。 (2022年11月9日 15時) (レス) id: 3c150abdca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suta. | 作成日時:2022年11月9日 6時

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