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rd× 大好きやから続8 ページ23

昼休みは俺が泣き止む前に終わってしまった。
慌てて涙を拭いて、重岡さんから離れた。
深くお辞儀をしてさっさと出て行けば、もう顔は見られへん。

「神ちゃん!」

「のんちゃん…っ、」

俺が泣いてることに気付いたのか、席についてから
甘めのミルクティーを差し入れしてくれた。

「大丈夫?」

「…うん。ごめんね、」

「シゲのこと?」

「んーん。なんでもない。ごめんね」

「誕生日、ごめんね。俺らのせいで」

「元々過ごす予定じゃなかったから。気にせんとって」

「神山!!」

オフィスに響いた声があまりにも大きくて周りも振り返った。
ただでさえ大きい声に加えて怒っているんやから。

「は、はいっ、」

「喋ってんとこれ今日中」

どさっと山積みに積まれたファイル。
今日は課長はご立腹みたい。

「…はい」

「ちょっと…」

「なんや小瀧。お前もやりたいならやるか?」

「そんなっ、」

のんちゃんまで巻き込んだらあかん。
そう思って腕をひいた。
気づいてくれたのか首を振ればわかってくれたみたいで
悔しそうな顔をしながら下がってくれた。
最近のターゲットは俺みたいで、よく仕事を押し付けられる。

「おい、△△」

聞き覚えのある低い声が俺の後ろで聞こえる。
肩を抱かれて顔を上げると重岡さんが見たことない顔で立っている。

「重岡さんっ、」

「えらい後輩可愛がってるみたいで」

「いやっ…そのっ…」

「まあ、ええわ。これ、誰のファイル?」

「私、ですっ…、」

「ほお、なんで神山のとこにあんねん、なあ」

あと?怖くて覚えてないよ。
見たことない大毅さんのオンパレードよ。
怒らせたらこんなに恐いんかってみんなぶるぶる。
笑ってんのあっくんと淳太さんだけ。

「神山、こい」

「ひゃっ、はい!」





連れてこられた会議室はバタンと大きな音を立てて占められた。
すぐにブラインドが締められて外からの灯りがなくなった。
暗い部屋でさっきまで怒っていた人と2人きり。
ガチャリと鍵が閉まる音がした。

「神山」

「はぃっ、あの、すみませんでした!」

「…神山」

「お、俺!仕事もあるので戻りますっ、」

「…とも、お願い」

抱きしめられた腕は弱々しくて。
大毅さんが不安そうな顔に思わず頬に手を当てた。

「大毅さん、」

「とも」

唇に指が当たってそのままそっと重なった。
優しく、でも急かすように唇が挟まれていく。

「んっ…/っ…/」

「とも、舌頂戴」

「ふぁ…ぁ、ぅ…んっ、/」











「もっと欲しい」

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作者名:suta. | 作成日時:2022年9月18日 10時

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