【名探偵コナン】夢色traveler13【短編集】

私は悪くない！！【優奈:フリー】15 ページ9

航兄さんの驚いた声が聞こえたが、気にせずその大きなガタイに縋ればぎこちなく頭を撫でる大きな手。



私が知ってるいつものその感覚に安心感が一気に溢れ、安堵と同時に体に込めていた力が抜けた。






伊達｢佐藤悪い、今から少し抜け出せねぇか？来て欲しい場所間があるんだ。｣






航兄さんは電話口出た美和子さんにここの住所を伝えていた。



私、助かったんだね。







伊達｢大丈夫か？怖いんだったら無理しなくていいんだぞ？｣







『怖くなんかない。安心するよ。助けに来てくれてありがとう。見つけてくれてありがとう。』






助かった実感がどんどん湧いてきて、ついに涙腺が崩壊した。







伊達｢よく頑張ったな。もっとこうしてやりたいのは山々なんだが、まだ犯人を確保はしてないんだ。少しここで待ってろ。｣






そう言って私を一回離し、部屋を出ていこうとする航兄さんを目で追っていた時、視界の端にそれが映ってその存在をやっと思い出した。






『待って！航兄さん！！』






伊達｢なんだ？どうした、そんなに慌てて。｣






『航兄さん、あれ。あそこにある黒い箱、爆弾みたいなの。』






伊達｢なに！？｣






『それでね、あの爆弾時限式じゃなくて、起爆型の物みたいで、この家の男が起爆装置のスイッチを持ってるはずなの！！』






伊達｢わかった！！高木！！そいつの拘束の手を絶対離すなよ！！｣






航兄さんはそう言いながら部屋を出ていった。



高木刑事もいたんだ…………。



さっきの口ぶりからして男性は今高木刑事に拘束されてるから、身動きが取れない。



それならこの爆弾のスイッチが押されることは無いから、爆発することも無い。



今度こそ完全に己の身の安全が確保され、ずっと、気を張りつめていた私の意識はここで途絶えた。









ー伊達sideー

Aから爆弾の件を聞き、すぐさま高木の元に戻り、拘束されてる男のボディチェックをしたら直ぐにスイッチと思われるものが見つかった。






伊達｢よし……。高木、そいつ確保だ。｣






高木｢Aさん見つかったんですね！！分かりました、……逮捕･カンキン罪で現行犯逮捕！！｣






男の手に手錠がかけられた。



それを見届けてから俺は1本の電話をかけた。






伊達｢おい、松田。今どこら辺だ？｣






松田｢もう近くまで来てる、どうした？｣






伊達｢爆弾が見つかった。」

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