【名探偵コナン】夢色traveler13【短編集】

私は悪くない！！【優奈:フリー】20 ページ14

それにしても、ボディタッチが心地いい。



犯人とは大違いだ。



あの時はひたすら気持ち悪くて仕方がなかったのに、この人達のはむしろ離れるのが名残惜しいくらいだ。



相手が違うだけでこうも違うなんて……。






松田｢本当に大丈夫そうだな。なんで伊達の時はダメだったんだ？｣






『航兄さんがなんて説明したか分からないけど、航兄さんを拒絶しちゃったのは1回だけだよ？部屋に入ってきてすぐ。私その時誰が来たのかわからなくて、自分の状況が状況だったから、怖くなって隠れようにも隠れられなくて、せめてもの悪あがきに布団に潜ってたの。それを勢いよく剥がされたもんだから、顔を見ずに手を払ったら、まさかの航兄さんだったってだけで、そうと分かれば全く怖くなかったよ。でも、今はこうやって知り合いとしか会ってないから、街中で見ず知らずの人と会ったり、すれ違った時にどうなるかは私にも分からない。』






諸伏｢そればかりは様子を見るしかないな。｣






『本当に助けてくれてありがとう。やっぱりみんなは立派な桜を掲げたかっこいい警察官だね♪』






萩原｢確かに俺達は警察官を名乗ってるから、知らない人でも困っているなら助けるよ？でもね、今回は……｣






松田｢今回は“警察官“だから、Aを助けたわけじゃない。“俺達の大切な人“だから助けたんだ。｣






降谷｢警察官の使命4割と私情6割ってところだな。｣







諸伏｢俺達、案外単純なんだよ？“警察官“といっても結局は“感情を持った一人の人間“って事だな。それと同時に俺達にここまでさせるAは俺達にとってそれほど大切な存在ってことを忘れないで？｣






景光さんはそう言って私の手を取り、包帯を巻かれている手首に口付けをひとつ落とした。






『ーーーっ//////！？』






それを間近で見てしまった私はブワッと直ぐに顔に熱が集まったのを感じた。



きっと今はリンゴみたいに真っ赤な顔をしているに違いない。






諸伏｢早く良くなるようにおまじない♪｣






あーーーーもーーーー！！！この男はぁぁぁぁぁぁ！！



自分の顔の良さをわかってやってるのか！？



“おまじない♪“じゃねぇよ！！



三十路一歩手前の男性が発するワードじゃないと思います！！



それ以前に“おまじない“どころか、私を尊死させる一撃必殺としか思えません！！



景光さんの奇行に悶え、硬直していると……。

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