六十八 ページ18
この傷は俺が完全に闇堕ちする前に口論になった時につけてしまった傷だ。
一応応急処置はしたけれども手入れはしていない。
一期「そ、れは......でも、本当に...？でもまた、傷つけるかもしれない！
弟たちが傷つけられるところを見過ごす訳には行きません」
なんて血の気が多いんだ。冷静さを欠けば身を滅ぼすというのに。
どうしたものか、力の解放？
待て、今のおれは人間だ。この力を出せば自分の正体がバレるかもしれない。
ああ、どうしたものか。夜になり絶好調だと言うのに、
とにかく戦わないという選択肢を取るしかない。ああ、月が雲から覗いてくる。
戦えと語りかけてくる。抑えろ、今はそんなことをしている暇はない。
耐えろ、耐えろ、大丈夫。角も出ていない。バレてはいない。
『一期一振殿。どうか刀を納めてはくれないか。ここにいる者に洗脳などかけていないし
おれにはそんな能力はない。言霊特化だからな。
言霊にかかった子の特徴はわかるだろう?だからどうか、話を聞いてやってくれないか。』
落ち着いたらわかったのだがかなりガタがきている。なんということだ。
結構耐えられると思っていたのだがな。これでは話ができない、鶴丸殿に頼もうか。
『鶴丸殿、頼んだ。すまないな、少し眠いんだ。大丈夫おれが死ぬわけない。』
とは言いつつも先程1度死んでしまったのだがな。
うむ、一期一振殿に斬られないといいんだが。
暗転
「主くん？！また倒れて...」
「いち兄頼む。少しでいいから聞いてくれや。少しでも見る目が変わると思うぞ。」
一期一振にとっては折れたはずの燭台切がいるだけで驚くことなのに、先日完全に闇落ちしてしまったはずの弟が直っていて、さらに審神者側に着いているという事実が認められなかった。
夢だと思った。だから、その夢の元凶であろう審神者を殺しに来たのに。全て現実味があるということでとても気が狂いそうだった。
もしこれが本当に現実だとしたらすぐに認めていられたかもしれない。
だが審神者にはこれで２回目の対面だ。たった2回で人間の皮を被った人外のことが分かるわけが無い。
とりあえずは落ち着けたが話を聞ける情緒ではなかった。
「すみ、ません。また後ででいいですか？少し、すこし頭の中を整理させてください。」
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翔(プロフ) - 安仙任さん» ありがとうございます！亀更新ですが頑張ります！ (2021年2月12日 20時) (
レス) id: e634417883 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - とても面白いです！続きを楽しみにしてます！これからも頑張ってください(^^） (2021年2月12日 19時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｱﾊﾟｰ | 作成日時：2021年1月28日 18時
