前日に。 ページ35
あれから何日が過ぎたのだろうか…
今日はとうとうハロウィンの前日だ。
「…………。」
アップル「A……どうかしたのか？」
「え…？」
アップル「さっきからボーッとしているぞ？」
「あ、ああ……そう？」
アップル「ああ。」
Aの表情は変わらず、感情の伝わりにくいものだった。
彼らは薄々Aの変化に気づき始めていた。
何を言っても返事はハッキリしない。
表情も何処と無く固く、何故だか分からないがそこにあるはずの感情も無い。
そして彼女に何かを聞いても覚えていないのだ。
アップル「そう言えばこの前言っていた話だが…」
「話…？」
アップル「ああ。言ったじゃないか。」
「何を……？」
アップル「……覚えていないのか？」
「え？あー………」
こんなふうに。
何かを聞いてもまるでその場には居なかったと言うように。
彼女は覚えていないのだ。
アップル「……あまり言いたくは無いが、明日でお別れだという話だ。」
「えっ…?!………………ああー…その話ね……………」
明らかに彼女は忘れてた。
それは確かだ。
でもこんな事がほぼ毎日続いている。
決してAは話を聞いていない訳では無い。
だからこそ可笑しいのだ。
そんな遠い過去の話をしている訳では無い。
アップル「A………」
「何？どうかした？」
アップル「あ、いや……」
面と向かって物忘れが激しいのでは？等と言えるはずは無い。
それに、手下達はこの彼女の異変は何かある事ぐらい分かっていた。
アップル「その……何か隠していないか？」
「……………。」
Aは口を開かなかった。
アップル「A…？聞いてるか？」
「……アップル…………」
アップル「何だ？」
「ヴィランズの辞書には信じるなんて言葉は無いのね。」
Aは静かに答えた。
アップル「あ、いやそう言う意味じゃ…」
アップルは誤解を解く為に言った。
「良いよ。大丈夫。」
彼女は笑った。
でも
アップル「っ………そうか…」
感情は無いのだ。
……………………………………………………………………
その夜。
１人の来客がこのホテルハイタワーを訪れた。
ギィ……………
男「どうもこんばんわ。」
「どうも……？」
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オクトパス(プロフ) - ポップスさん» あ、ありがとうございます！ (2017年9月12日 18時) (
レス) id: 9001e4cb89 (このIDを非表示/違反報告)
ポップス - 面白いです！キュンキュンしちゃってます！ジャックハートのパンの話、可愛いです！ (2017年9月12日 18時) (レス) id: 4fc279d8fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オクトパス | 作成日時：2017年8月25日 22時
