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恋慕 5 ページ6

貴「あ、あれ…姉様?ヤミ様は?」



Aは、ハッと正気に戻ると周りには自分しかいないことが分かった。キョロキョロと辺りを見渡しても誰もいない。



貴「え、えっと…こういう時はどうしたら…」




Aは、オドオドと辺りを見渡している。すると、後ろから誰かが近づいてくる足音が聞こえた。



?「誰だ、てめぇ」



貴「!?…あ、え…こ、こんにちは」




後ろを振り向くと、ヤミよりも身長が高い目つきの悪い男性か突っ立っていた。かなり、恐怖を感じたAはピキンッとその場に固まってしまった。



?「てめぇ、見かけねぇ顔だな」




貴「え、あ、姉様と一緒にここに来ました」



Aは、ガクガクと震えながらも男の質問に答えている。ジーッと上から顔を見られている。



?「姉様?」



貴「A・ローズレイです」



Aが、名前を言うと男は少し考えて思い出したかのように手をポンっと叩いた。



?「アイツの妹か」




貴「姉様を知っているのですか?」




姉であるシャーロットを知っているのならば、変な人物では無いだろうと確信したA。



?「知ってるつーか…まぁ、知り合いだな」



貴「姉様に頼み込んで、団長会議に一緒に着いてきたんです」



Aは、嬉しそうに男にそのことを伝えている。初対面だと言うのに気さくに話しかけている。




?「団長会議にお前も出んのか?」



貴「いえ、いきなり出席したら皆様のご迷惑になってしまいます。」



Aは少し悲しそうにしながら会話を続けている。



?「別に出ても平気だろ、オラ、ついてこい」



男はグイッとAの手を掴み廊下を歩き始めた。異性から手を掴まれたことがないAは、拒否することも無くついて行っている。



貴「どこに行くんですか?」



?「会議室に行くんだろ」



ぶっきらぼうに言い放ち、会議に一緒にい向かってくれている。Aは、ジーッとその男の顔を凝視している。




貴「あの、お名前は…」



?「ジャック…ジャック・ザリッパーだ」



手を掴みながら名前を言ってくれた。ちゃんと答えてくれたことにAは、嬉しそうにしている。



貴(ジャック様も、姉様のお友達なのかな?)




ジャック(…妹ねぇ…似てねぇけどな)

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作者名:唐墨 | 作成日時:2022年2月27日 1時

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