恋慕 11 ページ11
ジャック「いきなり危ねぇな、茨女」
ジャックはジトーっとシャーロットの事を睨んでいる。Aは、アタフタと慌てながらシャーロットを止めている。
シャーロット「A、変なことされなかったか?」
貴「姉様、ジャック様はそのようなするお方ではありません!」
Aは、プンスカプンプンと怒りながらシャーロットの前で腕を組んでいる。
ジャック「かっかっ、そういうことだとよ」
ジャックは"かっかっ"と笑いながらAの隣で笑っている。
ジャック「じゃあな、A」
ポンポンとAの頭を優しくると、ジャックはそのまま歩いていってしまった。その後ろ姿をジーッと見ている。
貴「…っ////」
シャーロット「?…A？…どうした?顔が赤いぞ」
Aは、下を向いたまま顔を手で覆ってしまっている。シャーロットは顔を赤く染めているAを心配そうに見つめている。
貴「姉様、ジャック様はお付き合いしている人はいるのでしょうか……」
シャーロット「…いや、居ないと思うが………!!?」
Aは、ポッと頬をほんのり赤く染めながらシャーロットに尋ねている。
シャーロット「ま、まさかA!!ジャ、ジャックの事が…」
Aの肩を掴みグイグイと揺すっている。それでもAは、微動だにせずジャックの後ろ姿を見ている。
貴「ﾊｯ!!…そうですよね、突然そのようなことを言ってしまったら失礼ですよね…」
Aは頬で手をタジタジと身をよじっている。まさか、妹が、あの翠緑の蟷螂団の団長のことが気になっているかもしれないなんて考えもしなかった。
シャーロット「そうだな…うむ…」
貴「でも、ジャック様とお付き合いしている人がいると考えると、何故か…とても、嫌な気持ちになります」
Aは、プクーっと頬を膨らませながらシャーロットに伝えている。
シャーロット「(それは、完全に恋だ…)」
シャーロットは何も言わずにAのことをジッと見ている。
貴「姉様、私頑張ります!!」
シャーロット「わ、分かった!頑張れ」
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作者名：唐墨 | 作成日時：2022年2月27日 1時
