会いたくなかった (ページ12)

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Twelve ページ12

「急になに？」

「おー、いやちょっと聞きたいことあってさ」

突然会おうと言われて来てみれば、随分と機嫌の悪そうな顔している

「北斗、なんで急にあいつと？」

「高校の時から好きだったし、この前会ってまだ好きだなーって思ったから」

そう答えれば更に眉間にシワがよる

「樹はなんでそんなにAのこと気にしてんの？」

「別に気にしてねーよ、ただ……」

ただ、なんだろうか

何を言われても譲る気なんかサラサラないけど。

「まぁ仲良くやれよ」

口では応援しているが顔は全くと言っていいほど応援してるようには見えない

素直じゃないな、樹もAも。

･

･

『ちょ、北斗下手くそ！』

「Aも当たってないから！」

あれから数ヶ月
北斗とは順調に付き合っていて、私もちゃんと好きになれていると思う

『にしてもなんで足速かったり空手は出来るのに球技はダメダメなの』

高校の時も体育祭は活躍してキャーキャー言われてた

球技大会は別人だったけど笑

「不思議だよね」

『かなり』

あれから1度も樹とは話してない

もちろん、会うこともない

やっぱり誰かが仕組まない限り早々会うことなんてないんだよ